「韓国政府とイラン中央銀行総裁が、韓国市中銀行が凍結したイランの資金について無制限解除を行うことで合意した」という報道が出ました。
これが真実であれば、イランはやっと凍結資金(70億ドルといわれます)を手にすることができるのですが、韓国メディア『中央日報(日本語版)』は、これはイラン当局が流したフェイクニュースである――という記事を出しています。
『中央日報(日本語版)』はそういいますが、そもそも報道の原典は『イラン中央銀行』(Central Bank of the Islamic Republic of Iran)の以下の公表です。
⇒参照・引用元:『イラン中央銀行』公式サイト「イランの外貨資金の移転に関するイランと韓国の合意」
(中略)
イラン駐在韓国大使は次のように公表した。韓国ではイランの資金を全て利用するために必要なすべての措置を講じる準備ができており、この点に関して上限や制限はない。
中央銀行総裁は、韓国のアプローチの変化を歓迎し、次のように述べています。
「イラン・イスラム共和国は、アプローチの変化と協力の強化を歓迎するが、当銀行が近年の韓国の非協力的態度に対する損害賠償を請求するための法的追求はこれからも堅調に推移するだろう。韓国側はこのネガティブな記録をなくすために多大な努力を払わなければならない」
この「イラン中央銀行」の公表では、「韓国の駐イラン大使が凍結資金の無制限の解除に合意した」としか読めません。また、損害賠償として「凍結していた期間の利子を支払え!」という態度も変えていません。
イランが先走って公開してしまったため韓国が否定しているのか、それとも全くのフェイクニュースなのか、まだ分かりません。
ただし、『イラン中央銀行』がこのように公表を行い、少なくとも現在(2021年02月23日16:39)も公表を取り消してないのは確かなのです。
(吉田ハンチング@dcp)