アメリカ合衆国と中国の外交トップ同士がアラスカで会談を行っていますが、非難の応酬となっています。
合衆国はブリンケン国務長官とサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)、中国は楊潔篪(ようけっち)共産党政治局員と王毅(おうき)外相です。
トランプ大統領時代とは異なり、正面切って人権問題に台湾・香港・ウイグル問題ですので非難合戦が止まりません。この合衆国の出方を見て、中国の英語版御用新聞である『Global Times』に「中国が合衆国に理解させなければならない6つのポイント」という記事が出ています。
タイトルからして高飛車な態度のそのものですが、同記事内では、合衆国は以下の6つのことを理解せよと上から目線で述べています。
まず、中国はアジア太平洋地域に地政学的な野心を持っていない。
Second, China has explored a set of domestic governance methods that suit its national conditions. There are some ideological differences between China and the West, but China has no hostility toward the West.
第2に、中国は自国の条件に合った一連の国内統治方法を模索してきた。中国と欧米の間にはイデオロギーの違いがあるが、中国は欧米に対して敵意を持っていない。
Third, China will never accept US interference in its internal affairs.
第3に、中国は合衆国の内政干渉を決して受け入れない。
Fourth, it is true that China has territorial disputes with some of its neighbors, but China’s consistent position on these disputes is to resolve them peacefully.
第4に、中国が一部の近隣諸国と領土問題を抱えているのは事実であるが、これらの紛争を平和的に解決するのが中国の一貫した立場である。
Fifth, it is China’s sacred right to develop. China has never contemplated as a geopolitical goal the possibility of overtaking the US in economic growth in a few years, nor has China ever considered replacing US hegemony with “Chinese hegemony”.
第5に、発展することは中国の神聖な権利である。中国は地政学的な目標として、経済成長率で数年後に合衆国を追い越す可能性を考えたことはないし、合衆国の覇権を「中国の覇権」に置き換えることを考えたこともない。
Sixth, the Chinese are confident that they are capable of defending their own national security, and no matter how hard the US tries, it cannot contain China.
第6に、中国は自国の安全保障を守る能力があると確信しており、合衆国がいくら努力しても中国を封じ込めることはできない。
よくもまあいけしゃあしゃあとこのようなことが言えたものです。誕生すぐのバイデン政権は、この面の皮が厚い国に有効打を与えることができるでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)