S&Pグローバル・レーティングから面白いリポートが出ました。中国の地方政府は累計で40兆元もの簿外債務を抱えている可能性があり、これからデフォルトの件数が増加するだろうというのです。以前Money1でも紹介したことがありますが、中国は海外からの資金の流入がないと維持できない国になっています。
地方政府は工業団地や新たな不動産開発などのために思うさま債権を発行し、資金の流入を図ってきました。しかし、数年前から壮大なゴーストタウンの紹介がされるようになっているとおり、投入された資金の回収、回転はうまくいっていません。地方政府自体が発行した債券でないことも多いですが(つまり発行主体を別のものにしている)、だからこそ事態は深刻ともいえます。
40兆元といえばだいたい650兆円です。爆発すれば救いがたい金融不安を引き起こすでしょう。その不気味な影はもう見え始めています。2018年すでにドボンになった債券の累計金額は過去最高を記録しているのですから。
(柏ケミカル@dcp)