パウエル議長、トランプ師匠へ静かな反撃

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アメリカ合衆国・トランプ大統領は、FRB(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)の実施する金融政策が気に入らないようで、これまでも度々圧力を掛けるような発言をしてきました。この攻撃のやり玉に上げられるのがパウエルFRB議長です。

先日ご紹介したように、06月18日にはついにトランプ大統領がパウエル議長の降格を画策しているとの報道が出ました。トランプ大統領は自分にはその権限があると認識していますが、実際に行われたらアメリカ史上初の大事件です。

06月25日、パウエル議長は「FRBは短期的な政治圧力から隔絶したもの」と述べ、トランプ大統領にチクリと反撃しました。中央銀行は政府から独立したものでなければならない、というのは常識です。

理由は「財政規律」を保つためで、もっと絞っていえば「財政ファイナンス」を避けるためです。日本は事実上の財政ファイナンス状態にある、なんていわれますが、アメリカはまだ頑張っている方です。少なくとも、規律を守るの合理的な議論が行われますし、またオープンな場で識者が意見を闘わせますからね。

参照:⇒『Money1』「日本も『財政ファイナンス』状態なのか!? 日本のアカン話」
https://money1.jp/?p=614

ただ、トランプ大統領の強権がFRBの独立性を揺るがし、その結果、将来の金融政策の健全性が損なわれることになるかもしれません。

(柏ケミカル@dcp)

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