韓国の「通貨スワップ」事情について見逃せない記事が、韓国メディア『毎日経済』に出ましたのでご紹介します。
以下に一部を引用します。
洪副首相は、国内の外国為替市場は比較的安定した姿を見られると評価し、「『韓中通貨スワップ』は、10月01日に満期となるが、『韓国銀行』がこれについて優先協議し、韓中間の協力関係が維持されるのが、互いにウィンウィン(win-win)だとして協議が行われると思う」と語った。
⇒参照・引用元:『毎日経済』「洪楠基『輸出改善されると、プラス成長が可能…第3四半期はとても重要』」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による
韓国は、中国と「通貨スワップ協定」(一応「 」で括ります)を2009年に締結し、2011年に規模を拡大。その期限が2017年10月10日にきました。この取り決めの融通限度額は「3,600億元・64兆ウォン」です。
この契約満了時どちらからも「延長されたのかどうか」について発表がなく、当時は韓国ウォッチャーをやきもきさせました。
ところが、10月13日になって『韓国銀行』から「3年間の契約延長することで中国と合意し、『中国人民銀行』と契約した」旨の発表がありました(これを伝える『産経ニュース』の記事がネット上に残っています:以下URL)。
⇒参照・引用元:『産経ニュース』「中韓通貨スワップ、協定を3年延長 中国側が貸しを作ったかたち」
そもそも中韓の「通貨スワップ協定」は本当に延長されたのか?
しかし、この中国と韓国の「通貨スワップ協定」が本当に延長されたのかについて疑問を呈する識者もいらっしゃいます。というのは、中国は「韓国に聞いてくれ」みたいな対応で、あるのやらないのやらよく分からないからです。
なにせ上掲記事でも「10月01日に満期を迎える」(筆者の訳し間違いでなければ)としていますが、もし先の契約が本当に延長されたのであれば、期限は2020年10月10日のはずなのです。
韓国についてのマスターである鈴置高史先生も、例えば以下の2019年02月01日掲載の記事で「韓国銀行自体も『延長した』とはホームページに載せていない」と指摘していらっしゃいます。
⇒参照・引用元:『デイリー新潮』「韓国、輸出急減で通貨危機の足音 日米に見放されたらジ・エンド?」
かつて「UAEとの契約は延長されたのかなぁ。その割には公式な発表はなかったけどなぁ」などと不思議に思っていたら「やっぱり終わってました」みたいなことがありましたが、中国の場合もそれではないかと考えられるわけです。
ともあれ、副首相である洪楠基さんが、『韓国銀行』が協議を進めると明言したようですので、今度こそ本当のことが分かるのではないでしょうか。
↑2017年10月12日の記事
↑UAEとの「通貨スワップ」が延長していなかった件の記事
(柏ケミカル@dcp)