韓国政府「負債 1,038兆」に到達!予算時の目論見をすでにオーバー

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韓国の政府財政の現状です。前文在寅政権が政府負債を異常に増やして、政府支出を600兆ウォンまで拡大する前には、驚くなかれ韓国政府は黒字で回っていました。

日本政府の大赤字な状況に慣れた日本人からすると、政府財政って黒字で回すことがげきるんだ!という感じですが、前文政権が一気にこれを傾けました。

2022年12月15日、韓国の企画財政部が『月刊財政動向 12月号』を刊行したので、2022年10月までの財政状況を確認してみます。

まず全般状況は以下のようになっています。

2022年10月
総収入:54.4兆ウォン
総支出:44.7兆ウォン
統合財政収支:+9.7兆ウォン
管理財政収支:+5.5兆ウォン

2022年01~10月累計
総収入:537.6兆ウォン
総支出:580.7兆ウォン
統合財政収支:-43.1兆ウォン
管理財政収支:-86.3兆ウォン

統合財政収支は単純に総収入から総支出を引いたもの。管理財政収支は国民年金基金などの収支も足しこんだもの。国の財政の健全性を判断する場合には、管理財政収支の方を見なければなりません。

⇒参照・引用元:『韓国 企画財政部』公式サイト「『月刊財政動向』2022年12月号発刊」

10月は黒字で回してみせました。管理財政収支は「+5.5兆ウォン」で黒字です。ここまでの推移をグラフ化すると以下のようになります。

⇒参照・引用元:『韓国 企画財政部』公式サイト「『月刊財政動向』2022年12月号発刊」

オレンジの破線が管理財政収支ですが、プラス方向にだいぶ戻っているということが分かります。

収支が改善していることを示しているわけですが、2回の補正予算を組んで「総収入:609.1兆ウォン」「総支出:679.5兆ウォン」で「管理財政収支:-110.8兆ウォン」としたのに、10月時点で「-86.3兆ウォン」。

管理財政収支の赤字は予算に対して77.9%までしか進行していません。

これは10月時点ですので、単純計算では「10 ÷ 12」で83.3%まで進んでいてもおかしくはないので、よくマイナスを抑えてえるといえます。

なぜマイナスが抑えられているかというと、これは単純に収入が増えたからです。

政府の国税収入は増えたのだが……

予算「609.1兆ウォン」に対して10月時点で「537.6兆ウォン」と「88.3%」まできています。

国税収入が355兆6,000億ウォンあるのですが、

・所得税:+12兆2,000億ウォン
・法人税:+32兆5,000億ウォン
・付加価値税(消費税):+7兆7,000億ウォン

といずれも増加しています。国税収入の予算に対する進捗率は「89.7%」まできているのです。つまり、10月時点で予算の約9割まで収入があったことになります。

ただし、コロナ禍からの回復にお金をまいたのが効いていて、支出の方も増加しており総支出の捗り具合も「85.5%」まできているのです。

これはしかし、やむを得ません。

他が悪いので政府支出が増えるのは必然!

消費が低迷し、企業が投資せず、貿易でもうからないとなると、もう政府がお金を出さないとお金が回らないからです。

そのため、必然的に政府負債を積むことになっています。

2022年10月時点で政府負債は「1,038兆2,000億ウォン」となりました(これはD1なのでD2ではさらに膨らんでいるはず)。

これは予算時に想定していた「1,037兆7000億ウォン」をすでに超えているのです。

正直に感想を述べれば、尹錫悦(ユン・ソギョル)政権は頑張っています。

韓国の企画財政部が優秀なのでもっているのだと思われますが、しかし、自分で述べているように「複合経済危機」という事態であり、政府がまさに薄氷を踏む思い――というのは変わりません。

(吉田ハンチング@dcp)

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