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韓国造船企業、LNG船契約延期「2.8兆」のピンチ! キャッシュフローは大丈夫か

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韓国は造船強国などと誇っていますが、中国企業との安値叩き合いでもうかっていないのが現実です。

中国とのダンピング合戦にも勝ち目はありませんし、韓国では造船業はすでに斜陽産業なのです。

2024年05月16日、韓国造船企業Top3に入る『サムスン重工業』が面白い公示を出しましたのでご紹介します。

受注したハズのLNG船建造の契約が次々と延期となり、それがすごい金額に積み上がっています。


↑黄色でフォーカスした部分にご注目ください。LNG船の供給契約を締結していたのですが、契約終了期間が「2024年08月26日」だったものが「2028年07月31日」に延期になりました。4年後にしか「いらない」という契約変更です。

契約相手:オセアニア地域船主
LNG船:2隻
契約金額:4,082億ウォン

『韓国金融監督院 公示システムDART』公式サイト

同日、『サムスン重工業』は以下の契約延長についても公示しました。

契約相手:アフリカ地域船主
LNG船:4隻
契約金額:8,150億ウォン
契約終了日:2024年05月31日 ⇒ 2028年10月31日
(4年延期)

『韓国金融監督院 公示システムDART』公式サイト

さらにもう一つ。

契約相手:オセアニア地域船主
LNG船:2隻
契約金額:4,035億ウォン
契約終了日:2025年03月29日 ⇒ 2028年12月31日
(3年延期)

『韓国金融監督院 公示システムDART』公式サイト

『サムスン重工業』のLNG船、計8隻が延期。契約金額は、「4,082億ウォン8,150億ウォン」「4,035億ウォン」で計「1兆6,267億ウォン」分のキャッシュフローの目算が狂うことになりました

マイルストーンごとにお金はもらっているはずですが。

『サムスン重工業』だけではありません。『韓国造船海洋』も以下のように延期の公示を出しています。

子会社『H.D.現代三湖』についての公示

契約相手:パナマの船主
LNG船:3隻
契約金額:6,072億ウォン
契約終了日:公示なし ⇒ 2029年02月28日
(契約日は2020年12月21日)

『韓国金融監督院 公示システムDART』公式サイト

子会社の『現代三湖』についてですが、こちらはLNG船3隻が延期。金額は「6,072億ウォン」。これで終わりではありません。あと2つ公示されています。

契約相手:パナマの船主
LNG船:1隻
契約金額:2,019億ウォン
契約終了日:2024年08月30日 ⇒ 2029年03月30日
(5年延期)

契約相手:オセアニアの船主
LNG船:2隻
契約金額:4,006億ウォン
契約終了日:2024年05月17日 ⇒ 2028年11月24日
(4年延期)

『韓国金融監督院 公示システムDART』公式サイト

全て子会社『現代三湖』の契約ですが、延期になったLNG船は計6隻。金額にして計「1兆2,097億ウォン」になります。『韓国造船海洋』はその分のキャッシュフローを考えなければなりません。

『サムスン重工業』と『韓国造船海洋』合わせれば、目算が狂った金額は計「2兆8,364億ウォン」に上ります。

気になるのは、2024年中に契約が完了するはすだったものがあって、「それって完成までもう少しなんじゃないの?」と思われる点です。お金が入ってくるのかどうか、キャッシュフローは大丈夫なのかが注目ポイントです。

以前、「ドリルシップ余ってます」という、世にもあほらしい在庫騒動がありましたが、「途中までできたLNG船が在庫に積み上がってます」なんて事態にならないでしょうか。

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(吉田ハンチング@dcp)

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