中国の電気自動車メーカー『BYD』がブラジルに建設していた工場で、労働者が奴隷のような環境で働かされていたことが発覚。ブラジル当局が建設を中断させました。
『Reuters(ロイター)』『AP』など外信によると本件の概要は以下です。
工場建設を請け負っていたのは『中国锦江建设巴西有限公司』(China Jinjiang Construction Brazil Ltd.)。
報道によれば、問題となっている労働者163人は中国から派遣された中国人労働者でした。
『BYD』は2023年07月にバイーア州政府と協力し、カマサリ市に新エネルギー車の生産拠点を建設する計画を発表。 この工場は2024年下半期に生産を開始し、年間15万台の生産能力を目指す――ものでした。
しかし、2024年12月にブラジル労働当局が労働環境の問題を指摘。『BYD』は労働者を雇用した企業との契約を解除し、当局と協力して問題解決に努めると発表しました。
中国企業が外国の建設プロジェクトで、働く人に対してひどい扱いをする――というのは今に始まったことではありません。
Money1でもご紹介したことがありますが、まず中国企業は現地で労働者を基本雇いません。中国から中国人を派遣するのです。お金を地元に落とさないので、そもそも地元で大変不人気です。中国企業が仕事を受注し、労働者を派遣する中国企業がソ仕事を受ける。中国企業でお金を回すという構造になっているのです。
また、派遣された労働者のパスポートを取り上げて言うことを聞かせる、食事は貧弱で、給与もきちんと支払わない――などは普通のことです。タコ部屋みたいなものです。
このようなことを中国人ではなく、現地で雇った人に適用することもあります。
そのため、現地労働者がAK-47を持ち出して「賃金を支払え」と交渉する――なんてことが起こるわけです。
労働者搾取なんてことは、中国企業の「十八番」、「真骨頂」であって、特に驚くには当たりません。
えーっと……共産主義って、労働者から搾取する政治体制のことでしたっけ?
(吉田ハンチング@dcp)