先に「韓国『現代自動車』がアメリカ合衆国市場でホンダの販売台数を抜いた」という記事が韓国メディアに出ている件をご紹介しました。
実際には『起亜自動車』との合算、すなわち『現代自動車』グループで『HONDA(ホンダ)』を抜いたという話で、実際には両社の販売台数はそれぞれ『ホンダ』の半分水準。
しかし、合衆国市場で2021年に『現代自動車』『起亜自動車』が健闘したのは確かです。
合衆国市場で販売台数を伸ばしているのには、世界最大の自動車市場である中国で販売台数が激減しているという切実な事情が絡んでいます。
2021年第3四半期までの販売台数で『現代自動車』がいかに中国市場で売れなくなったのか、を見てみましょう。以下をご覧ください。
2016年には「114.2万台」販売していたのですが、2020年には「44万台」まで縮小しました。
上掲のとおり、2022年は第3四半期までで「31万台」。
『ハナ金融投資』によると、『現代自動車』の2021年11月の販売台数は「2.6万台」で、これは前年同期比「42%減少」です。
11月の『現代自動車』のシェアは「1.4%」まで下落しました。
まだ確定データが出ていないので分かりませんが、『現代自動車』の中国におけるシェアは1%台にまで落ちると見られています。
次に『現代自動車』が中国市場でもうかっているのかどうかを見てみましょう。以下をご覧ください。
2016年は「売上:20.1兆ウォン/営業利益:1.2兆ウォン」あったのですが、2021年には第3四半期までながらも「売上:4.3兆ウォン/営業利益:-0.8兆ウォン」となりました。
売上は21.4%に縮小、つまりほぼ1/5になり、赤字転落して赤字額も大きくなる傾向にあります。
もはや『現代自動車』は中国で利益を出せていません。
世界最大の市場を放置するわけにもいかず、『現代自動車』は再度中国市場において攻勢をかけるつもりですが、成算はあるのかというと難しいといわざるを得ません。
Money1では何度かご紹介していますが、このままいくとスマホと同じように韓国製自動車のシェアは1%を切るところまでいくのではないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)