韓国の借金の話などもう聞き飽きたかもしれませんが、過去最大更新なのでご紹介します。
2022年11月22日、『韓国銀行』が「2022年第3四半期中の家計信用」のデータを公開しました。
以下をご覧ください。
□2022年第3四半期末時点での家計信用残高は1,870.6兆ウォンで、前四半期末に比べて2.2兆ウォン増加
o家計貸付残高は1,756.8兆ウォンで前四半期末比0.3兆ウォン減少、販売信用残高は113.8兆ウォンで2.5兆ウォン増加
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2022年第3四半期中の家計信用」
この「家計信用」というのは、「家計貸出(家計ローン)」「販売信用」を足したものです。「家計貸出」は銀行などからの融資(主なものは住宅ローン)を意味します。
「販売信用」とは信販会社などが信用を供与した者の買い物代金を立て替えて支払うことです。割賦販売やクレジットカードを使って商品やサービスを購入するなどがこれに当たります。
つまり、簡単にいえば「家計信用」は韓国の家庭が背負っている負債を示しています。ただし、韓国の場合は「私債」というものがあるので、本当にこれで済んでいるのかは神のみぞ知るです。
2022年上半期
①家計ローン残高:1,756.8兆ウォン
②販売信用残高:113.8兆ウォン
家計信用残高(① + ②):1,870.6兆ウォン⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2022年第3四半期中の家計信用」
「私債」はともかく、2022年第3四半期に韓国の家計負債は「1,870兆ウォン」と過去最大を更新しました。
2019年第1四半期から2022年第3四半期までの負債増加の推移を見ると以下のようになります。
コロナ禍に見舞われた2020年からの負債増は著しく急で、2020年第1四半期から2021年第3四半期までに「208.2兆ウォン」(約20.8兆円)も負債が増加しました。
以降の負債増が緩やかになっているのは、家計負債の異常な増加に慌てた金融当局が「貸し出し制限」の措置をかけたからです。
かねてより、家計負債の急増が韓国を経済危機に陥らせる導火線になるのではないかと懸念されてきました。
韓国の識者からは、2010年にポルトガル、ギリシャ、スペイン、イタリアを襲った「南欧型の経済危機」が懸念される――と指摘されています。
南欧型の経済危機については、以下の先記事を参照してください。
金利が上がっている中、家計負債も過去最大を更新するという大変にまずい状況です。
(吉田ハンチング@dcp)