「為替介入」とは、「為替相場の急激な変動を抑え、その安定化を図るために、通貨当局が外国為替市場で通貨間の売買を行うこと」をいいます。「外国為替市場介入」を縮めた言い方が為替介入で、その正式名称は「外国為替平衡操作」です。
日本の場合、為替介入を行うのは日本の中央銀行『日本銀行』で、財務大臣の権限において実施されます。ただし、財務大臣の代理人として日本銀行が海外の通貨当局に為替介入を委託することもあります。
日本では為替介入の資金は「外為特会」
為替介入を行うためには売買のための膨大な資金が必要です。日本の場合、円とアメリカ合衆国のドルがなければなりません。この資金には、財務省所管の「外国為替資金特別会計」が使われます。一般に「外為特会(がいためとっかい)」と呼ばれるものです。
●急激な円高になって、円安に誘導したい場合
⇒ドル買い・円売りを行う
政府短期証券を発行して円を調達、円を売ってドルを買う
●急激な円安になって、円高に誘導したい場合
⇒ドル売り・円買いを行う
外為特会の保有するドルを売り、円を買う
ちなみに外為特会がいくらの資金を保有しているかというと、財務省の「平成29年度末における資金の残高」によれば「144兆239億7,100万円」です(平成30年03月31日)。また外国為替資金に組み入れられた累計額は、同じく平成30年03月31日時点で「25兆3,682億1,900万円」になります。
⇒参照・引用元:『日本銀行』「為替介入(外国為替市場介入)とは何ですか? 誰が為替介入の実施を決定し、誰が為替介入を行うのですか?」
https://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/intl/g19.htm/
⇒参照・引用元:『財務省』「外国為替資金特別会計 平成29年度決算」
https://www.mof.go.jp/about_mof/mof_budget/special_account/gaitame/2017account.htm
(柏ケミカル@dcp)