2026年07月08日、『韓国銀行』が「2026年05月の国際収支統計」を公表しました。
経常収支は史上最高金額の黒字を更新しました。
↑黄色のセルが2026年05月の経常収支です。2026年05月
貿易収支:378億5,920万ドル
サービス収支:-10億9,340万ドル
第1次所得収支:21億7,340万ドル
第2次所得収支:-3億3,180万ドル
経常収支(上記4つの合計):386億740万ドル⇒データ出典:『韓国銀行』公式サイト「ECOS」
Money1でもご紹介したとおり、2026年03月に記録した「379億2,840万ドル」の経常収支黒字がこれまでの最高額でした。
ところが今回、2026年05月に378億5,920万ドルを達成し、史上最高額を更新しました。
この結果を受けて、韓国メディアでは「ホクホク」な記事ばかりが出ています。例えば『イーデイリー』の記事から一部を引用すると、以下のような具合です。
(前略)
経常収支の増加ペースは、韓国銀行の予想すら上回っている。『韓国銀行』が見込んでいた今年上半期の経常収支予想値(1,515億ドル)まで残り約100億ドルに迫っていることから、上半期の予想値はもちろん、年間予想値である2,500億ドルについても上方修正は避けられないとの見方が出ている。
『韓国銀行』は来月の金融通貨委員会会議で修正経済見通しを発表する予定だ。
経常収支の好調が続く中、国内総生産(GDP)比の経常収支比率がノルウェーを抜き、OECD加盟国で首位になるとの期待も高まっている。
これに先立ち、OECDは最近公表した経済見通しで、今年の韓国のGDP比経常収支比率を12.3%と予測し、首位のノルウェー(17.1%)に次ぐ2位になると見込んでいた。
経常収支の規模で見ると、第1四半期基準では中国に次ぐ世界2位となった。
『韓国銀行』の経済統計システム(ECOS)によると、第1四半期の経常収支は、中国が1,843億1,040万ドルで首位となり、韓国は737億7,890万ドルで2位だった。
以下、日本(608億4,392万ドル)、ノルウェー(272億4,691万ドル)、アイルランド(204億1,349万ドル)と続いた。
(後略)
上掲のとおり、韓国メディアでは、対GDP比での経常収支の規模が、ノルウェーに続いて世界第2位になると見込んでいたが、ノルウェーを抜いて首位に立つかも……だそうです。
経常収支の規模では、2026年第1四半期時点で中国に次ぐ世界第2位だ――と誇っております。
考えなければならないのは――韓国内がいまだにどんぞこ景気なのはなぜか?――です。韓国メディアは大本営発表に酔っ払っている人々のように見えます。
国際収支統計は、あくまでも外国との取引の状況を示すフローの統計なので、例えば韓国の半導体企業が輸出で巨額黒字を出したとしても、それがそのまま国内へ波及するとは限らないのです。
『サムスン電子』や『SKハイニックス』の利益が急増しても、
・建設業
・飲食業
・小売業
・自営業
・若年層の雇用
――にまで恩恵が及ぶとは限りません。いや、むしろ断絶しているからこそ、韓国では半導体企業の絶好調・国内のどん底景気――という状況が起こっているのです。
「国内需要が弱いから経常収支黒字が拡大する」という現象は、別に珍しくありません。普通に起こることです。
だからこそ「経常収支が史上最大だから韓国経済は絶好調」という印象を与えるような記事には注意するべきなのです。
韓国大統領に成りおおせたボンクラが「韓国経済は絶好調だから」と誤解して、とんでもないことを言い出しかねませんしね。
(吉田ハンチング@dcp)





