韓国銀行が「ドル流動スワップ」※を利用してFED(Federal Reserve Systemの略称:連邦準備制度)から44億1,500万ドルを調達し、市中銀行に供給したと韓国メディアで報道されました。
これを、FEDの「U.S. Dollar Liquidity Swap – Operation Results」(ドル流動性スワップ-運用結果)および「U.S. Dollar Liquidity Swap-Amounts Outstanding」(ドル流動性スワップ-未払い金額)でも確認できました。
上掲の「②」が決済日付け04月09日に韓国銀行が調達したドルで、以下のようになっています。
8日満期 2億7,500万ドル 年利0.4819%
84日満期 41億4,000万ドル 年利0.5323%
小計:44億1,500万ドル
韓国メディアの報道と合致します。
また未払い金額の方を見ると、上掲のとおり04月02日から04月08日までは未払い金額は、先に調達した「①」の合計「87億2,000万ドル」です。
04月09日に、新たに「②」の計44億1,500万ドルを借りていますので、これが足されますが、①のうち「満期7日の8億ドル」が返却されたため、
①の未返却分「84日満期の79億2,000万ドル」と、新規②の「44億1,500万ドル」が未払いで、計「123億3,500万ドル」
がセルに入っているのです。
つまり韓国銀行はきちんと7日満期の8億ドルを返却したというわけです。
NY連邦準備銀行はこのように毎週ドル流動性スワップの利用状況を報告しています。透明性が高く、納税者への報告を怠らないとてもいい仕組みですね。
※韓国メディアは「通貨スワップ」あるいは「通貨スワップ協定」と呼称しますが、紛らわしいのでFRB(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)に従って「スワップライン」「ドル流動性スワップ」と記載します。
(柏ケミカル@dcp)