韓国の「水素シティー」は「日本の技術」頼み。200億突っ込んだ韓国「国産技術」はムダになった

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韓国の現文在寅政権は「脱原発」を掲げるなどクリーンエネルギー政策を推進しています。

おかげで原発産業の一角を担うあの斗山重工業』の経営が傾き、主力事業が原子力発電所石炭火力発電所だというのに、LNG火力発電所への転換を政府から強要されたりしています。

それはともかく、クリーンエネルギー推進の一環で「水素社会実現への取り組み」も始めており、2022年には江原道三陟市に未来のモデルとなる水素シティー「江原テクノパーク」を建設する予定です。

ところが、このモデル都市建設を自前の技術で賄えないことが、2020年06月15日の韓国メディア『マネートゥデイ』の記事で取り上げられました。

以下に記事の一部を引用します。

2022年の「水素都市」を目標に江原三陟に造成する水素製造設備が日本の技術で満ちている政府が数百億ウォンをかけて開発した国産技術は、信頼性を担保することができないと、事業者が背を向けたわけである
(後略)

⇒参照・引用元:『マネートゥデイ』「[独占]地元の技術が…日本の技術で造るという三陟水素生産設備」

赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)

「江原テクノパーク」に納入する水素製造設備について入札を行い、『現代ロテム』が高い評価を受けて落札しました。

ところが!

問題は、『現代ロテム』が独自の技術ではなく、日本の『大阪ガス』から水素の抽出技術の移転を受け入札に参加した、という点である。

国費770億ウォンと地方費330億ウォン、民間資金350億ウォンなど総額「1,450億ウォン」が投入される江原道の水素シティー事業が、最終的には日本企業にロイヤリティを支払う必要があるという状況となったわけだ。

というわけで、水素シティーの肝である水素製造技術は『大阪ガス』から技術移転を受けたというわけです。

韓国の国産技術は役に立たず。200億ウォン税金のむだ

日本人としは誇らしいところですが、上掲記事にもあるとおり、実は韓国もその辺りの技術を開発すべくお金を突っ込んではいたのです。

『韓国エネルギー技術研究院』(韓国政府による出資機関)が200億ウォンをかけて開発したという「国産技術」があったはずなのですが、それが全く役に立たなかった、と。

つまり税金のムダになったのでした。

韓国にはこういう話が多いです。先にご紹介した「LNG運搬船を100隻納入しても売上の5%は技術のロイヤリティーでフランス企業が持っていく」という件も全く同じ構図です。

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『大阪ガス』は長年培った触媒技術を生かし、小型の水素供給装置の開発を1990年代半ばから開始しています。現在2020年ですから、もうノウハウの塊になっているわけです。これはスゴイことです。

200億ウォンなんて中途半端な金額でスグにできると思っている方がおかしいのであって、技術者からすれば「なめんなよ!」というところではないでしょうか。

とにかくコツコツやらないんだもの。実が付くわけないですよ。

(柏ケミカル@dcp)

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