もう消費者は燃費の向上を求めていない!?

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やりたい放題でアメリカを混乱させているだけのように見えるトランプ大統領ですが、規制緩和を実行することについては評価されています。そんな政治の風向きのためもあるでしょう、自動車業界環境保護庁(EPAEnvironmental Protection Agencyの略)と運輸省道路交通安全局(NHTSA:National Highway Traffic Safety Administrationの略)に、「燃費基準の規制緩和」を求めた文書を提出しました。

これは前オバマ政権時、2012年に定めた基準で「2025年までにアメリカ国内で販売される自動車の平均燃費を54.5mpg(マイル/ガロン)とすること」というものです。

バカバカしいことにアメリカではいまだに「マイル」と「ガロン」を使っているので、日本人にはピンときませんが、

54.5マイル = 87.70925キロメートル
1ガロン = 3.78541リットル

ですので、54.5mpgは約「23.2km/L」になります。

2025年に達成すべき目標としては非常に現実的な数字のように思えますが、米自動車製造者同盟(AAM:Alliance of Automobile Manufacturersの略)では「この基準は、それを達成するための技術開発のコストを過小評価し、間違った前提の基に上で計算されている」としています。

さらに「基準の厳格化は、消費者の燃費向上への需要が低下している実態と整合が取れていない」とも述べているのです。

確かにガソリンの市販価格は安定を見せていますが、燃費向上への需要が低下しているという認識はどうでしょうか? 筆者などは「燃費が低いことに対する意識が根付いた」あるいは「クルマを選ぶ際の条件として低燃費を挙げることが一般的になった」という方が正しいのではないか、と考えます。少なくとも日本では。

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」が世の常ですので、アメリカ人の多くは「もう燃費なんか気にしてない」のかもしれませんが。

(柏ケミカル@dcp)

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