メイ首相まさかの採決見送り

12月11日に下院で採決される予定だったEU離脱協定案ですが、イギリス・メイ首相は採決を見送りました。反対票があまりにも多く投じられることを懸念してのことといわれています。秩序あるEU離脱のためには議会での承認が必要不可欠ですが、このままの案では離脱強硬派、親EU派など諸派が賛成しそうにありません。一方で、EU側は条件交渉に応じる気配がなく、修正は阻まれた恰好になっています。

採決しなかったことでメイ首相にはほんのわずかな時間的猶予が与えられましたが、その時間も自らの政治生命に関しての時間であってEU離脱の〆切(2019年03月29日)は変わりません。また、13-14日に開かれるEU首脳会議において改めてイギリスから相談が持ちかけられるでしょうが、EU首脳部がメイ首相の苦衷を救うために妥協することは恐らくないでしょう。

メイ首相の不信任に票が集まる可能性もあり、その場合かなりの確率で党首の座を追われるでしょう。ただ、メイさんの代わりに誰が党首、そして首相をやっても事態を好転できるとも思えません。イギリスの銀行株を空売りしている向きには朗報かもしれませんが、ハードブレグジットの可能性がさらに高まっているといえます。

(柏ケミカル@dcp)