危なくなってきました。
2022年06月13日、韓国関税庁から2022年06月01~10日の輸出入実績が公表されました。
以下をご覧ください。
2022年06月01~10日
輸出:159億6,900万ドル(-12.7%)
輸入:210億6,400万ドル(+17.5%)
貿易収支(輸出 – 輸入):-59億9,500万ドル※( )内は対前年同月比の増減
06月01~10日でなんと「59億9,500万ドル」もの貿易赤字です。
月初のわずか10日間で約60億ドルの赤字というのは、いくら通関ベースとはいえ大きすぎます。
今回ご注目いただきたいのは、( )内の対前年同月比の増減です。
輸出は対前年同期比で「-12.7%」と前年割れとなっています。しかし、輸入は「+17.5%」といまだ増加しています。
これまで韓国政府(前文政権)は「韓国にとって最も重要な貿易のもうけ」が減少していることについて、「輸出金額が増加しているので大丈夫だ」と言い張ってきました。
しかし、Money1でもご紹介してきたとおり、韓国の識者やシンクタンクは「これから輸出が減るぞ」と指摘してきたのです。
――輸出が減少して輸入金額が減らないと、当然のことながら貿易収支はさらに悪化します。
今回、輸出金額が対前年同期比で減少しているのは大変によくありません。
ただし、関税庁のプレスリリースによると、操業日が前年より2日少ないので、それを考慮した「1日当たりの輸出金額では14.2%増加している」となっています。
先にご紹介したとおり、韓国の経常収支は2022年04月に赤字転落しました。
05月は恐らく黒字に戻すでしょうが、このまま(通関ベースとはいえ)貿易収支が赤字を積み上げると、「残酷な四月」※ではないのに本当に経常収支が赤字転落する可能性が高まります。
06月20日に次の通関ベースの輸出入動向のデータが公開されます。
ご注目ください。
※毎年04月は外国への配当払いが集中し、その資金が流出するので韓国の経常収支は非常に落ち込みます。この外国への資金流出を韓国メディアでは時に「残酷な四月」と呼びます。
(吉田ハンチング@dcp)