『SKハイニックス』は『サムスン電子』と共に韓国の半導体産業を支える企業です。
しかし、半導体需要の低迷と共に業績の悪化が見込まれています。
実際、『SKハイニックス』の業績は下がっています。以下は2022年11月14日に『DART』に公示された2022年第3四半期の業績です。
2022年第3四半期
総売上:10兆982,8億8300万ウォン(-7.0%)
営業利益:1兆6,555億6,000万ウォン(-60.3%)
当期純利益:1兆1,026億5,300万ウォン(-66.7%)2022年累計
総売上:36兆9,495億3,700万ウォン(20.7%)
営業利益:8兆7,077億9,100万ウォン(6.3%)
当期純利益:5兆9,624億100万ウォン(-5.3%)※( )内は対前年同期比の増減
⇒『韓国金融監督院 公示システムDART』公式サイト
営業利益、当期純利益共に黒字でいいじゃないか、と思われるかもしれませんが、ご注目いただきたいのは「対前年同期比の増減」です。
2022年第3四半期は、
総売上:-7.0%
営業利益:-60.3%
当期純利益:-66.7%
と急ブレーキがかかりました。
総売上は7%減で住みましたが、営業利益は60.3%下がり、当期純利益も66.7%失ったのです。
累計では、当期純利益が「-5.3%」とじわじわきています。つまり、第1~2四半期で稼いだのですが第3四半期の業績低迷で対前年同期比マイナスに転じたのです。
半導体需要の急減が効いています。
で、第4四半期には赤字転落する予測が出ているのです。以下に韓国メディア『毎日経済』の記事から一部を以下に引用します。
(前略)
『キウム証券』は、『SKハイニックス』が第4四半期に営業赤字9,308億ウォンを記録し、コンセンサス(証券会社推定値平均)を下回ると予想した。パク研究員は「サーバー顧客の半導体在庫調整強度が予想より強く現れている」とし「ノートブックとスマートフォンのハイシーズン効果も期待を下回っている」とし「顧客の強度高い在庫調整により来年上半期のDRAMとNAND出荷量が当初予想値を下回るだろう」と展望した。
(後略)
上掲のとおり赤字予測が出ているのです。
パク研究員の述べる「サーバー顧客の半導体在庫調整強度が予想より強く現れている」という環境は、韓国の半導体産業のもうひとつの雄である『サムスン電子』にとっても同じです。
半導体産業の業績がよくないと韓国経済に大きな打撃となります。
『SKハイニックス』『サムスン電子』の第4四半期の業績にご注目ください。
(吉田ハンチング@dcp)