コロナ禍が一段落したので、世界中で人の移動が活発になっています。
日本のTVメディアなどでも「訪日する観光客が戻ってきた」と盛んに報道されています。まだ「コロナ前の水準に完全回復」とはいかないものの、円安効果もあってインバウンド需要は確実に伸びています。
韓国の皆さんが訪日することも増えており、福岡や大阪では韓国語を街でよく耳にする――といった声も聞かれます。日本からすると「毎度あり!」なのですが、韓国からすると旅行収支(国際収支統計・サービス収支の項目です)を赤字に傾けることなので要注意です。
それはともかく、韓国でも外国に出かける国民が増加していると記事が散見されるようになりました。
面白いのは出かける先です。
日本、アメリカ合衆国※は順調に回復しているのですが、中国行きの観光客がさっぱり伸びないのです。
※アメリカ合衆国に行く韓国人の旅客者は04~05月で42万人となり、パンデミック前の40万人を超えています。日本行きでは141万人となり、2019年同期比の79%まで回復しています。
中国行きがどのくらい落ち込んでいるかというと、『大韓航空』が毎日運行している「金浦空港~北京空港」便を08月から中断することを決めるくらいです。『アシアナ航空』も07月06日には同路線の運行を止めます。
また、週2~3回運航する「韓国・仁川~中国・西安」、「韓国・仁川~中国・深セン」路線も近々に中断する予定です。
そんなに人が行かないのかと仁川空港のデータを見てみると、01~05月の累計では以下のようになっています。
↑Googleの自動翻訳なので日本語がヘンなところがありますがご寛恕ください/スクリーンショット⇒参照・引用元:『仁川国際空港公社』公式サイト「地域別統計」
日本に向けて出発した人は「240万8,290人」、到着・出発合わせると「480万6,287人」です。
ところが、中国に向けて出発した人は「49万3,170人」、到着・出発合わせると「101万3,988人」です。
中国向けのフライトは、ざっくり日本向けの1/5ほどしかありません。
コロナ前の2019年01~05月はどうだっかとデータを検索してみると、以下のようになります。
中国に向けて出発:265万829人
到着・出発合わせて:534万7,936人
コロナ前には、出発だけで「265万829人」も旅客数があったのに、2023年現在は「49万3,170人」ですから、コロナ前のわずか「18.6%」にまで激減しています。
ざっくり1/5です。
これが何を意味しているかといえば、「中国には行きたくない」です。
『韓国世論評判研究所』(略称「KOPRA」)が出した世論調査※によると、「韓国の戦略的同伴者として中国を信頼しない」という回答が76%もありました。を記録した。
韓国の皆さんも中国を信頼していませんし、行きたくもないのです。外国の企業人を理由もなく逮捕・拘禁するような国ですので嫌われて当然です。「絶対に行かない」のがお勧めです。
※満18歳以上の成人男女を対象に06月16~17日実施した世論調査。「中国を信頼する」は20%。
(吉田ハンチング@dcp)