今まで大儲けしてきた対中国貿易が赤字に転落。韓国経済の要である輸出が伸びなくなってしまったので、先行きが怪しくなってきました。
輸出が伸びない理由も中国が韓国製品を買ってくれなくなったからです。
対中国輸出が低迷している理由は、中国の技術力が韓国に追いつき、中国企業が作った製品で代替できるようになり、特に韓国製品を購入しなくてもよくなっています。
韓国産の電気自動車、スマホなどが中国国内でシェアを著しく失ったのはそのためです。
では、中国はどの程度、韓国の技術力に追いついているのでしょうか。
『現代経済研究院』が非常に興味深いリポートを公表しています。
↑『現代経済研究院』が2023年04月23日に出したリポート。「対中国貿易構造の変化と示唆 – 対中国収支の悪化、中国競争力の上昇も原因」というタイトルです。
輸出優位性の定量化比較を試みているのです。
それによれば特定のジャンルについて、中国の輸出競争力は韓国をもはや凌駕している――と結論付けています。
計算したのは「RCA」(Revealed Comparative Advantageの略:顕示比較優位」という指数です。RCAは「国際貿易のデータを基に、国の産業の比較優位の程度を測るため」に使われます。
以下がこのリポートの白眉で、中国・韓国のRCA比較となります。
1990年、2000年、2010年、2020年と10年ごとに製造業の技術レベルによってRCAの推移を追っているのですが……。
2020年現在
天然資源基盤の製造業:韓国(1.21) > 中国(0.87)
低位技術製造業:中国(1.96) > 韓国(1.41)
中位技術製造業:韓国(1.20) > 中国(0.75)
高位技術製造業:中国(1.44) > 韓国(1.42)
特にご注目いただきたいのは「高位技術製造業」です。中国「1.44」に対して韓国「1.42」で、すでにまくられています。
1990年には中国は「0.05」しかなかったのですが、韓国に追いつき追い越しました。
さらに以下です。
2020年現在
電気機械装置・機器:中国(1.51)> 韓国(1.49)
特殊産業用機械:韓国(1.89)> 中国(0.35)
プラスチック:韓国(2.09) > 中国(0.90)
通信・記録装置:中国(1.65)> 韓国(1.20)
事務用機器および自動データ処理装置:中国(2.08)> 韓国(0.99)
こちらも中国が韓国をまくったものが増えています。
というような現況ですので、韓国から中国への輸出はますます厳しいものになることが予測されます。
そのため韓国では「超技術格差の確保」などとできもしないことを声高に叫ぶようになっているのです。
どこから技術を持ってこないことには、韓国はこれ以上中国に対して技術的な優位は保てません。脇の甘い日本が狙われています。最先端技術を韓国に剽窃されないよう日本企業の皆さまはくれぐれもご注意ください。
決して韓国に技術供与など行ってはいけません。お金をやってもいけません。決して感謝などしませんし、「自国の独自技術だ」と言い出すのがオチですから。
(吉田ハンチング@dcp)