2024年06月21日に韓国の企画財政部が興味深いデータを公表しました。2024年第1四半期の「海外直接投資」についてです。
以下が企画財政部が公表したプレスリリースです。
⇒参照・引用元:『韓国 企画財政部』公式サイト「’24年第1四半期の海外直接投資は150.9億ドルで前年同期比14.6%減少」
これは韓国から外国に資金が投入され、どのくらい外国の資産を増やしたかを示しています。2024年第1四半期は「150.9億ドル」で対前年同期比で14.6%減少しました。
この直接投資額(総投資額)から、回収金額(持分売却、清算など)を差し引いたものが純投資額になります。
注目したいのは、この「外国から回収した金額」がいくらになるのか――です。総投資額と回収額の推移をグラフにしてみると以下のようになります。
↑青い線が総投資額の推移(左軸)で、オレンジ色の線が回収額の推移(右軸)です。
2022年第1四半期から直近2024年第1四半期までの推移ですが、海外直接総投資金額も回収額も右肩下がりになっています。
まず総直接投資額ですが、2022第1四半期には「282.5億ドル」あったのに2024年第1四半期には「150.9億ドル」と「約46.6%も減少」しました。
直接投資はキャッシュアウトになりますが、その後配当などの所得を受け取るためのタネ銭のようなものです。それがほとんど半減といっていいほど減少しました。
お金がないのかしら?――です。
次に回収金額ですが、2022年第1四半期に「41.5億ドル」あったのに、2024年第1四半期に「22.2億ドル」で「約46.5%減少」しました。こちらもほぼ半減です。
海外直接投資が減少しているのは、韓国にとってよくありません。「貿易で儲からないと国が傾く」をやめて、日本のように投資からのアガリで食べています――にならないと困るからです。
その展望も危うくなってきているように見えます。
(吉田ハンチング@
dcp)