例のカタールによる「不可抗力」宣言の話です。
カタールは世界的なLNG生産国ですが、イランからの攻撃を受けて生産設備の一部が破壊されました。2026年03月04日には『カタールエナジー』が以下のようなプレスリリースを出しています。
カタールエナジー、不可抗力を宣言
カタール・ドーハ • 2026年3月4日 – カタールエナジーが液化天然ガス(LNG)および関連製品の生産停止を発表したことに続き、カタールエナジーは影響を受ける買い手に対して不可抗力(Force Majeure)を宣言した。カタールエナジーはすべての利害関係者との関係を重視しており、引き続き入手可能な最新情報の伝達を行っていく。
先にご紹介したとおり、不可抗力条項というのは、
「当事者の支配・責任の及ばない事態によって契約履行が不可能になった場合、責任を免除する条項」
のことで、今回のイランからの攻撃はこれに当たります。
2026年03月24日、『Reuters(ロイター)』がこれについての続報を出しました。「『カタールエナジー』カタールエナジーは火曜日(03月24日のこと:引用者注)、一部の影響を受けた長期LNG供給契約について不可抗力を宣言した。対象にはイタリア、ベルギー、韓国、中国の顧客が含まれる」と報じています。
先に出たプレスリリースどおりではありますが、『Reuters』によると韓国に対するLNG供給が停止・遅延することが確定です。
韓国は年間900万~1,000万トンのLNGをカタールから輸入しています。カタールと長期契約した物量は年間610万トン。
『韓国ガス公社』はLNG供給網の多様化によりカタール依存度が20%未満だと説明しています。
不可抗力宣言により5年分の物量を輸入できなくなると、最大5,000万トンをどこかから調達しなければなりません。
2026年03月23日、韓国最大の石油化学企業『LG化学』は全羅南道の麗水ナフサ分解設備の稼働を停止しました。中東産ナフサの輸入が入ってこなくなったためです。
韓国メディア『朝鮮日報』は「このままでは国内石油化学主要工場の連鎖的なシャットダウンが避けられない」と報じています。
(吉田ハンチング@dcp)






