韓国の社会的なセーフティーネットは「低負担・低福祉」が特徴なのですが、新型コロナウイルス騒動によって雇用を失う人が増加しており、「雇用保険の財源」が枯渇しないか心配される事態になっています。
2020年05月04日、韓国メディア『韓国経済』に出た記事から一部を引用します。
(前略)03月末に基準積立金は、7兆2,458億ウォンで、昨年末(7兆3,533億ウォン)より1,075億ウォン減少した。
(中略)
支出のうち失業者に支給する求職給与が2兆4,146億ウォンで最も多かった。求職給与支給額は、今年1月の7,336億ウォンに続き、2月に7,819億ウォン、3月に8,982億ウォンで、毎月過去最高記録を塗り替えている。⇒参照・引用元:『韓国経済』「雇用基金7兆も『底抜け』… どんな財源で『全国民の雇用保険』か」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)
景気の悪化に伴い失業者が増加。失業給付も毎月増加の一途をたどっているのです。
またそもそもの規模が「7兆2,458億ウォン」(日本円で「約6,412億円」(「1ウォン=0.089円」で計算:2020年05月09日のレート))しかない点も注目に値します。
例えば、日本の場合、厚生労働省データによれば2018年(平成30年)度で「5兆1,445億円」ものお金が積み上がっています。
ウォンにすると「約58兆8,254億ウォン」です。
日本の人口は韓国の約2.4倍ですが、雇用保険の積立金は約8.1倍もあります。
⇒データ引用元:『厚生労働省』「雇用保険制度における積立金等について」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/koyouhoken06/index.html
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/koyouhoken06/pdf/01.pdf
どれほどのお金があればいいのか、その判断は難しいですが、韓国の場合「7兆2,458億ウォン」では少なすぎます。
というのは、この雇用保険の基金のお金が2018年から取り崩され続けているのです。
2018年には8,082億ウォンの減少
2019年には2兆877億ウォンの減少
となっています。
2017年には「10兆2,544億ウォン」あったのが「7兆2,458億ウォン」ですから、減少のスピードは尋常ではありません。
で、上記のとおり失業者が増加して給付金も急増していますので、さらに基金のお金は減少するでしょう。このままいくと雇用保険の財源は枯渇するのではないか、と懸念されるのも無理はありません。
失業者が急増して労働者が減るということは、「雇用保険」を支払う人が急減することを意味していますので、先行きはますます悪くなります。
韓国は、社会的なセーフティーネットについてとても脆弱(ぜいじゃく)な国なのです。
(柏ケミカル@dcp)