これも与党『国民の力』を勝たせるための方策です。
2024年04月03日、韓国政府が「2025年の予算でR&D費用として1兆をウォンを投入する」と明らかにしました。
尹錫悦(ユン・ソギョル)政権は、文在寅大統領の下でいい加減な運営をされていた財政を立て直すために、緊縮財政を余儀なくされました。2024年の予算からはR&D支出がほとんどカット。これが尹錫悦(ユン・ソギョル)政権の泣き所となり、韓国メディア、野党からはブーイングの嵐だったのです。
先にご紹介した――、
2024年02月16日、『韓国科学技術院』(略称「KAIST」:国立大学)で、学位授与式が行われたのですが、この会場で、ある卒業生が立ち上がり、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領に向かって「金持ち減税を撤回せよ。R&D予算を補強せよ」と叫びました。
――事案も、R&D予算削減が引き金でした(ただしこの卒業生は『グリーン正義党』の報道官を務めた人物で動機は多分に政治的なものと推察さrます)。
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領としても、お金があるならR&D予算は削りたくなかったでしょう。しかし、『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)や信用格付け会社から「財政をなんとかしろ」といわれては、削れるとことは削るしかないのです。
お金がないので新規開発はとにかくいったん全部停止だ――なんて話は企業でもよくある話です。
しかし、韓国が輸出をなんとかしたいなら、R&Dに投資を行って推進するのは当然の方策です。総選挙もあって、ここは一番行くしかない!となったものと思われます。
大統領室のブリーフィングでは「来年度のR&D予算を歴代最高水準に拡大し、革新挑戦型R&Dに1兆ウォンを編成する」としました。
政府のR&D投資の核心キーワード「初・最高に挑戦する投資」
未来世代の挑戦を全方位的に支え、グローバル技術革新を主導する国家、2023年には「3大ゲームチェンジャー技術におけるG3への跳躍」など、国家レベルの挑戦も集中支援する。
▲全部がワンチームで動く効率的な予算配分・調整体系の稼働
▲急変する技術環境対応のための迅速・柔軟な投資システムへの転換
▲国民に信頼できる透明な予算システム構築
と謳っています。
3大ゲームチェンジャー技術というのは、
・人工知能(AI)
・量子
・先端バイオ
としています。この分野における「G3(世界主要3カ国)になる」というのですから、大きく出ました。
そんな大それたものに、たかだか1,000億円(ざっくり1/10で円換算)出したぐらいでなれるなら、誰も苦労しません。
もっともこれは、単なる「ばらまき表明」であって、主眼は『国民の力』に投票してね!なので、あまり真面目に聞く必要もありません。
恐らく選挙が終わったら、なかったことになるではないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)