韓国「消費と投資の低迷」が視覚化された。韓国は縮小均衡に向かっている

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韓国の企画財政部が「2024年02月の経済動向」を公表しました(グリーンブック)。

Money1でもご紹介したとおり、先回には企画財政部は「民間消費の鈍化と建設投資の不振が懸念される」と書いていたのですが、当月は「民間消費の鈍化と建設投資の不振が可視化された」と書きました。

今回のグリーンブックによると、2023年12月の小売販売は前年同月比2.2%下落しました。

耐久財:-1.2%
準耐久財:-0.3%
非耐久財:-0.8%

で、全滅です。小売が全然駄目ということは消費が低迷していることを意味します。

「投資」の方は深刻といえます。「建設投資」と限定している場合ではないのです。設備投資全体で見ると、以下のようになっています。

⇒参照・引用元:『韓国 企画財政部』公式サイト「2024年02月の経済動向」

青の対前年同期比に推移の線をご覧ください。2009年1Qにドンと落ちて、その後は回復したのですが、徐々に振幅の幅が小さくなり、縮小均衡していっています。

2009年に何があったのかというと、読者の皆さまもご存じのとおり「韓国通貨危機」の急下落がきたのです。これによって、設備投資できるような状態ではなくなり、設備投資が急減。これが対前年同期比の増減に表れています。

しかし、急回復してからは徐々に振幅が小さくなっています。設備投資が減少し、縮小均衡に向かっており、今もその最中と見なければなりません。

設備投資は経済成長にとって重要な要素ですが、それだけではなく、次の時代への、成長のための資金投入です。これが縮小均衡していっているのは、ロクな話ではありません。

企画財政部が「建設投資の不振が可視化された」と明確に述べた「建設投資」はどうなっているかというと――以下をご覧ください。

マイナスに転落しましたので、企画財政部が書いたとおり「可視化された」結果となっています。 以下の形態別建設投資の方が分かりやすいかもしれません。

建物建設、住宅用建物、土木手建物の全てが低迷していることがお分かりいただけるでしょう。直近では、住宅用建物への投資がプラス方向へ戻していますが、全体としては上掲のような状況ですので、楽観などできるわけはありません。

韓国は熱量的な平衡死に向かっているのかもしれません。

(吉田ハンチング@dcp)

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