NISAの元になったイギリスの「ISA」

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2014年に日本で導入された「NISA(ニ-サ)」(少額投資非課税制度)。当時は銀行など金融機関が躍起になって宣伝に努めていましたので、釣られて口座をつくった人もいらっしゃるのではないでしょうか。現在、そのNISAの口座は使っていますか?

日本ではNISAは今一つ盛り上がっていませんね。もちろん税金を安く済ませるにはいい制度ですので、賢く利用している人もいらっしゃいますが、このNISAの元になった、イギリスISAほど多く利用されているわけではありませんね。

実は、日本の「NISA」はイギリスの「ISA」という制度を元にしています。しかし、イギリスのISAと日本にNISAは似て非なるもので、NISAはいかにも日本っぽい「ケチくさい」制度設計なのです。

イギリスのISAは明確な意図を持って制度設計されています。それは、非課税をエサに少額投資を勧める、というものです。つまりISAという制度は「お金持ちでない人からもお金を集めて投資をさせよう」という国の意図の表れです。事実、ISAの利用者はその半数が年収(日本円で)300万円未満の人たちだといわれています。一説によれば、ISAで集まった20兆円以上が金融市場で運用されているそうです。

イギリスという国はもはや斜陽帝国であって、金融でのみ国が成立しているといって過言ではありません。ISAはそれを体現した制度といえますし、上記のお金の集まり具合を見ても、制度をつくった甲斐はあったのです。

非課税というエサは同じなのですが、日本のNISAには徹底度がありません。利用者をドンと増やすには、制度の改定が必要でしょう。野尻先生など、有識者の皆さんが国に働きかけていらっしゃいますが、さてケチくさいシステムは改良されるのでしょうか。

(高橋モータース@dcp)

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