中国「韓国に言わせた! 大成功」。

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2026年06月18日23:55、中国の外交部が夜中だというのに以下のようなプレスリリースを出しました。

外交部報道官、韓国外交部当局者が中韓国交樹立共同声明の台湾関連表現を完全な形で公開し再確認したことについて記者の質問に回答
2026-06-18 23:55

<<質問>>
韓国外交部北東アジア・中央アジア局長の南鎮(ナム・ジン)氏は18日、記者団に対し、中韓国交樹立共同声明には「韓国政府は中華人民共和国政府を中国の唯一の合法政府として承認し、中国側の『中国は一つであり、台湾は中国の一部である』との立場を尊重する」と明記されており、韓国側のこの立場に変化はないと述べた。これについて中国側はどのようにコメントするか。

<<回答>>
韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は今年01月、中国訪問を前に中国メディアのインタビューを受けた際、台湾問題について次のように述べた。

「中韓両国の基本的関係は、国交樹立当初において、非常に原則的かつ基本的な立場として確立された。

韓国政府は常にこの立場を堅持しており、一度たりとも逸脱したことはない。中国にとって最も核心的な関心事である台湾問題について、韓国側は今後も一貫して『一つの中国』を尊重する立場を堅持する」

その後、同氏は中国への国賓訪問の際にも、韓国側は中国の核心的利益および重大な関心事項を尊重し、「一つの中国」を堅持すると表明した。

今回、韓国外交部の主管局長がメディアに対し、中韓国交樹立共同声明における台湾関連の表現、すなわち

「韓国政府は中華人民共和国政府を中国の唯一の合法政府として承認し、中国側の『中国は一つであり、台湾は中国の一部である』との立場を尊重する」

との内容を完全な形で公開し、改めて確認したことについて、中国側はこれを積極的に評価する。

われわれは、韓国側が国交樹立当初の初心を堅持し、政治的約束を誠実に守り、実際の行動によって「一つの中国」原則を実践し、中韓関係の政治的基盤を維持することを希望し、またそう信じている。

⇒参照・引用元:『中国 外交部』公式サイト「外交部发言人就韩国外交部官员完整公开重申中韩建交联合公报涉台表述答记者问」

中国の外交部が「韓国は『ひとつの中国』原則を守る」としている」というプレスリリースを突然出しました。「よしよし」と頭をなでたわけですが、なぜまた木曜日の夜中にこんなプレスリリースを出さなければならなかったのでしょうか?

夜中にプレスリリースを出したわけは……

このプレスリリースの背景は、2026年06月17日〜18日に北京で行われた中韓局長級協議です。

中国側が台湾問題を持ち出し、韓国外交部の南鎮(ナム・ジン)局長が、1992年の韓中国交樹立共同声明の「台湾は中国の一部との中国側立場を尊重する」という文言を記者団に再確認したため、中国がこれを即座に「成果」として公表した、という流れです。

中国駐韓大使館も18日17時37分に同主旨の声明を出し、その後、中国外交部本部が同日23時55分に報道官答問として格上げしました。

「やったー。韓国の外交部に言わせた!」というわけです。アメリカ合衆国や日本も(表向きは一応)「一つの中国」原則を認めています

一般の報道では、「○○国が『一つの中国』を支持」とひとまとめにされがちですが、原文を読むと、

acknowledge(認識する)
understand(理解する)
respect(尊重する)
recognize(承認する)
accept(受け入れる)

が慎重に使い分けられています。特に合衆国は極めて巧妙です。「あんたの言っていることは理解するよ」と言われて「やったー! 合衆国が韓国の言っていることを受け入れた」などと喜ぶのはボンクラ国だけです。

何が「やったー!」だったかというと、例の「電子入国申請書」問題です。

台湾「誠意を見せなければ韓国を南韓に変更する」⇒ 中国に謝謝、台湾にも謝謝の李在明は板挟み。
2026年03月18日、台湾の外交部は「韓国の表記を南韓に変更する」という通知を出しました。以下が台湾外交部が出したプレスリリースです。外交部、韓国の電子入国カードにおけるわが国に対する不適切な呼称について、韓国側に速やかな訂正を求める発表...

背後には、韓国の電子入国申告書をめぐる台湾表記問題があります。

韓国が台湾側の反発を受けて、電子入国申告書から「CHINA(TAIWAN)」表記が出る項目を削除する方向に動いたため、中国は04月に「台湾を中国台湾と表記するのは当然」と反発していました。

王毅外相の訪韓が留保された背景にも、この問題があったと報じられています。

もう一つは、北朝鮮問題です。

06月08~09日の習近平訪朝・中朝首脳会談後、中国側発表から「北朝鮮の非核化」表現が消えたとの見方が広がり、韓国政府は06月17日の局長級協議で中国側に懸念を伝えました。

ところが中国外交部の公開文書は、北核・朝鮮半島問題には触れず、台湾問題だけを取り上げています。これはかなり意図的です。

つまり中国側の狙いは、韓国から「一つの中国」再確認を取ったことを国内外に宣伝し、韓国側を縛ることです。

特に「完全・公開・再確認」という表現は、韓国が単に曖昧に「一つの中国を尊重」と言っただけでなく、台湾は中国の一部という中国側の文言まで読み上げた、と中国が強調したかったためでしょう。

中国駐韓大使館発表も、局長級協議発表も、いずれもこの一点を前面に出しています。

したがって、これは単なる儀礼的コメントではありません。

韓国が北核問題で中国に不満を示した局面で、中国は逆に台湾問題を前面化し、「韓国は中国の核心利益を尊重すると言った」と記録化しました。

その意味では、韓国外交部の発言を中国が利用した文書だと見るのが妥当でしょう。

(吉田ハンチング@dcp)

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