韓国政府が国民の困窮を救うために「一律でお金を配ろう」と「緊急災害支援金」のために予算を編成し、実施しています。
先にご紹介しましたが、これには地方自治体も財源を提供しているのですが、地方の活性化に役立つようにと割り引き商品券を配っています。割り引き分のお金は政府が負担するというわけです。
地元の中小の店舗に恩恵があるようにと、大型チェーンのスーパーでは使えませんという制限があったりします。それが裏目に出たのか、なぜかこの支援金で「タバコの買い占め」が起こり、タバコが品薄になるという興味深い現象が見られる、というのです。
韓国メディア『韓国経済』の2020年05月05日の記事から以下に引用します。
果川市に住む会社員Aさんは、先月近所のスーパーマーケットでタバコを13カートン購入した。Aさんが突然の「たばこ買いだめ」に出たのは、京畿道と果川市から支給された災害支援金60万ウォン(3人家族基準)のためだ。
彼は「近所のスーパーマーケットで商品を買うと、大型マートより高い値になるが、タバコは価格が同じである」とし「大型マートでは災害支援金を使用することができないので、可能な限り効率的に使う方法を考えた」と説明した。
蔚山に仕事で通勤するB氏も先月、会社が準地域振興商品券20万ウォンでタバコを4カートン買った。
(中略)
消費者がお金をよりによってタバコに使う理由はこうだ。
地域振興ギフト券はデパート、大型マート、複合ショッピングモールなどで使うことができない。しかし、近所のお店では、大型マートなどに比べて相対的に高い値のものを購入しなければならない。
目的の商品が全くないこともある。ここで災害支援金の使用期限まで考慮する。生鮮食品などを大量に買って賞味期限が過ぎてしまうことを避けるためだ。
「大型マートと近所のお店で同じ価格で購入することができ、保存性が良い商品」――まさにタバコだ。
⇒参照・引用元:『韓国経済』「自治体の災害支援金使おう…スーパーでは、○○の買い占めが起こった」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)
同記事では以下のように状況を説明しています。
政府が2,400億ウォンをかけて割引率を高めた地域振興の商品券はタバコの購入に主に使われてしまったも同じだ。このせいで、3月タバコの販売量は、前年同月比28.1%急増した。
というわけで、韓国ではにわかに「タバコの買いだめ・買い占め」が起こっているようなのです。「よりによって」という箇所に「ナニやってんだ」感があり、味わい深い記事となっています。
(柏ケミカル@dcp)