韓国でどうも不思議なことが起こっています。
家計負債(簡単にいえば「家庭の借金額です」)が世界最高水準になったと、今さら驚き慌てているのです。
みんなが「ずっと前」から指摘していましたよ!
『ムーディーズ』など格付け会社、世界を股にかける高利貸し『IMF』はいうに及ばず、ラスボス『BIS』、識者・アナリストなどなどが、事あるごとに、韓国の家計負債は多すぎる、債務の増加スピードが急過ぎると指摘してきました。
先にMoney1でもご紹介したとおり、確かにコロナ騒動があって家計債務の増加スピードは急になりました。しかし、対GDP比で90%近辺になったのは今に始まったことではありません。
今気付いたように驚き慌てることではないのですが、どうもドタバタと嘆き節が流れています。例えば『ハンギョレ』の記事から一部を引用してみます。
韓国の家計負債の規模が最近5年間の間に、合衆国・イギリスなど主要国を抜いて世界最高水準に高まり、耐えることが可能な限界点にほぼ到達したことが分かった。
13日、『国際決済銀行』(BIS)と『国際金融協会』(IIF)は44カ国を対象に調査した「国内総生産(GDP)比家計負債の割合」の統計を分析した結果、韓国は今年第1四半期97.9%で、調査対象国中5位だった。
韓国より高い国は独自の住宅金融構造と莫大な年金に直接比較が難しい北欧3カ国のほか、カナダとスイスだけだった。
主要国の中では、合衆国が75.6%であり、イギリス(84.4%)、日本(57.2%)、中国(58.8%)なども韓国よりもはるかに低かった。
⇒参照・引用元:『ハンギョレ』「『世界最高水準』韓国家計負債、限界点に至った」
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)
どこまでいけるかが問題です
同記事には以下のような『BIS』研究者の言葉を引いています。
(前略)
『国際決済銀行』研究者は、一国の経済が耐えすることができる家計負債レベルを、国内総生産比85%前後と見ている。これは、1980年から2010年までに先進18カ国の経済状況を調査した結果をもとに推定した数値だ。
家計負債が短期的には、消費を増やし、経済成長にプラスの影響を与えるが、このレベルを超えると、むしろ経済にマイナスの影響を与えるというのである。
(後略)
「限界まできた」という話をしていますが、この研究者の意見が正しいかどうは分かりません。もうずっと指摘されてきたのに是正できなかったわけですから、いけるところまでいくしかないのです。
限界を超えたところに新しい韓国が見えてくるかもしれませんよ。よう知らんけど。
(松田ステンレス@dcp)