韓国の自動車産業またストライキ危機。終わらない「生産減少」懸念

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韓国自動車産業といえば、しょっちゅう労使交渉が行われている印象がありますが、団体交渉・ストライキで生産効率が悪いことは確かです。

例えば『ルノーサムスン』では、経営陣が同社労働組合に対して、釜山工場はルノーグループの工場の中で下から3番目に効率が悪いと指摘していたことがあります(19工場の中で17位)。

またぞろ労使交渉で暗雲です。

現代自動車』はなんとか経営陣が泣いてまとまったのですが、『起亜自動車』『韓国GM』『ルノーサムスン』では、賃金および団体協約(賃金団体協議)の交渉を再開したが、労使で主張の溝が埋まりません。

2021年08月11日には、『起亜自動車』労働組合が組合員に対してストライキへの賛否の決を採ったところ、賛成73.9%の結果となりました。つまり、ストライキ決行の準備はすでにできているのです。

ちなみに労働組合の要求は以下のようなものです。

基本給:月額9万9,000ウォンのアップ
(号俸昇給分を除く)
前年度の営業利益の30%をボーナス支払いに充てること
定年延長:最大65歳まで
労働時間を週35時間に短縮すること
etc

かなり要求水準が高いものに見えますが、果たして『起亜自動車』の経営陣はこのような要求を飲むでしょうか。

『韓国GM』では、少しややこしい話になっています。一度は労使間で合意に達したのですが、この合意内容を組合員に諮ったところなんと秘訣されてしまいました。そのため、再度内容を吟味して合意文書を作るところからやり直さないといけないのです。経営側はさぞかしウンザリしているでしょう。

『ルノーサムスン』の場合には、2020年からの団体賃金交渉がまだ継続中です。労使の隔たりは埋まっていません。

お盆前に妥結することを目指していますが……難しそうです。

妥結ができなければ、労働組合側はストライキを実行するでしょうが、そうすると業績が悪くなり、経営側の懐が痛むことになります。懐が傷めば、労働者の待遇を良くするための原資が減ります。

特に業績の悪い『韓国GM』と『ルノーサムスン』では、親会社の経営陣が韓国で事業を継続することを限界と考えるかもしれません。本当に『GM』と『ルノー』は、韓国からよそに工場を移転した方がいいのではないでしょうか。

(吉田ハンチング@dcp)

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