韓国というのは本当に不思議な国です。「電気自動車強国」と誇っているのに、韓国内では中国産の電気自動車に市場を蚕食されるという椿事が起こっています。
本件を報じた韓国メディア『デジタルタイム』の記事から一部を引用します。
(前略)
08日、環境部と宅配業者によると、『CJ大韓通運』、『韓進』、『ロッテグローバルロジスティクス』、『ローゼン宅配』など、主要4つの宅配会社が宅配車の電気自動車の義務化に応じて、転換すべき宅配車は来年5万5,000台、2024年7万台、 2025年、8万5,000台など、3年間で21万台に達する。問題は、国産宅配用電気自動車は『現代自動車』・『起亜自動車』のみで生産されているが、両社の生産規模は年間4万台台なので、3年間9万台が足りない。
宅配業者は電気自動車を確保するために新車を申請しているが、物量確保が難しいうえ、今でも現在の『ポーターEV』と『ボンゴEV』など、主要車種の出荷待機期間が1年に達する。
宅配業界では、国産車に交換できない残りの電気トラック交換物量はほとんど中国産で満たすしかないと明らかにした。
(後略)
↑電気自動車「ポーターEV」。PHOTO(C)『現代自動車』
韓国では、宅配に使う自動車を電気自動車に替えよう、という動きになっているのですが、2023~2025年の3年間で「21万台」が必要となります。
ところが、宅配用で使える車種の電気自動車は『現代自動車』『起亜自動車』しか作っておらず、両社合わせて製造できるのは1年間で4万台。
つまり、21万台必要なのに、韓国産は「4万台 ☓ 3年 = 12万台」しか需要を満たせません。
で、業界では「残りの9万台は中国産になるだろう」となっているわけです。この3年で宅配用電気自動車は「42.9%」が中国産電気自動車になると見られます。
もちろん市場に政府が介入することはできませんが、しかし韓国産が需要が満たせないというのも「電気自動車強国」としては悔しいところです。
(吉田ハンチング@dcp)