大惨事です。
2025年05月19日18:30頃、中国安徽省鳳陽県にある「明中都鼓楼」の瓦屋根が次々と、まるで滝のように落下して崩壊する事故がありました。以下は動画です。
↑YouTube『華視新聞 CH52』チャンネルが上げた動画「悚!中國鳳陽鼓樓「瓦片突砸落」 官方稱:去年才維修」
この「明中都鼓楼」(上掲写真中央)は「華夏第一の鼓楼」と称され、もともとは1375年(明の洪武8年)に造られたもの。明中都城の重要な建築物です。
明中都鼓楼は台座部分と楼閣部分の二つから構成されており、台座は南北72メートル、東西34.25メートル、高さ15.8メートルに達し、中国最大の鼓楼台座です。
※楼閣部分は1853年(清の咸豊3年)に破壊されました。現在の楼閣は1995年に再建されたものです。
明中都鼓楼は、鳳陽県のランドマークとなっています。
――それが突然、屋根瓦が崩壊したのです。
↑瓦が次々と落下しました。
↑瓦が崩壊したため屋根は無惨な姿になってしまいました。
一部は残っていますが、瓦の葺き直しですから大事です。
補修工事が終わって1年しかたっていない!
非常に興味深いのは、鳳陽県文化観光局が2025年05月20日に発表した状況通報です。
これによると、2017年以降、鼓楼の楼閣ではすでに屋根の一部瓦の脱落や軒板の損傷が散発的に発生していました。
2023年02月には損傷の状況が悪化し、安全上の懸念があったため、地元当局は鼓楼楼閣の修繕プロジェクトを開始。
2023年05月に公開入札により設計・施工・監理の各業者が決定され、同年09月に現場にて施工を開始し、2024年03月に竣工・検収を完了しています。
つまり、補修工事が終わってまだ1年余りしかたっていないのです。
――で、この事故です。もちろん大地震などありません。雹が降っていたわけでもありません。
中国人は、文化財の修復も「おから工事」なのでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)