そうなるよね――という話です。
例の韓国・加徳島新国際空港建設の件です。

※これまでの詳細は上掲記事を参照してください。
2025年05月30日、『現代建設』は、「安全と品質確保のための努力にもかかわらず、安全を担保するための工期確保が不可能な状況※」とし、「加徳島新空港用地造成工事には参加しないことを決定した」と公表しました。
※韓国の国土交通部は「84カ月でやれ!」というのですが、『現代建設』は「104カ月かかるってば!」として衝突していました。
面白いのは「うちの会社はものすごく苦労して設計・検討に励んだ」という部分です。
『現代建設』によれば、この造成工事は「ソウル南山の約3倍に達する掘削量と汝矣島の2.3倍規模の用地造成を伴う難工事」とのことで、「基本設計過程に約250人の専門家と600億ウォンの費用を投入、細心の注意を払って技術検討を進め、海外の類似事例なども綿密に分析した上で適正な工期を導き出した」としています。
ですから、国土交通部が求めるような工期短縮など「できない」というのです。
また『現代建設』は「適正な工事期間の確保は安全と品質保証のために必須だ」と主張しています。当然の言い分でしょう。
さらには「私益のために国策事業の遅延および追加の血税投入を助長しているという不当な汚名は受け入れられない」と述べています。
「すでに国土交通部がコンソーシアムとの随意契約手続きを中断しており、釜山市と地域市民団体が即時の再入札および当社の入札参加排除を要求しているため、当社としても参加しないことを決定した」とも。
※『現代建設』が抜けても国策で作ったコンソーシアムは存続すると思われます。
正当にかかる工事期間を提案しているだけなのに、なぜうちの会社が非難されなければならないのか――です。――で「もう知らねーよ」となったわけです。
ただし、事業の遅延を最小化し国策事業の成功を支援するために、保有する基本設計関連の権利は放棄し、後続事業者選定に積極的に協力する――としています。
海っ縁の軟弱基盤を埋め立てて造成するという難工事ですから、『現代建設』が「そんな短期間ではできねーってば!」と嫌になっても当然です。
さあ加徳島新国際空港の先行きはさらに暗くなりました。
「もうやめればいい」のです。
(吉田ハンチング@dcp)