韓国と中国本土の間を隔てる黄海は狭すぎて、境界は未だに確定しておりません。
↑赤い線が韓国がEEZを主張した場合の韓国側EEZ。青い線が中国がEEZを主張した場合の中国側EEZ。すべての国家は12海里(1海里は1.852km)の領海と200海里(約370km)までの排他的経済水域(Exclusive Economic Zone:EEZ)を持つことができるのですが、黄海は400海里も幅がありません。
一応中間線は意識されてはいますが、中国はひたひたとサラミライス作戦を実施中です。
↑中国が黄海に絶賛建設中の謎の構造物。中国はいけしゃあしゃあと「魚の養殖施設です」と述べています。
中国が黄海に得体の知れない構造物を建設中なのは、Money1でもご紹介したとおりですが、当然ですが、こんな物は韓国も探知しております。
本件について『朝鮮日報』がスクープで非常に興味深い記事を出しています。2025年06月27日に以下のような事実が明らかになりました。
本件が先に報じられた際には――、
「中国構造物にいた4人がゴムボート2隻に分乗し、凶器を手にオンヌリ号を威嚇した」
――だったのですが、事実は巡視艇2隻を使った威嚇だった―というのです。
同記事から一部を以下に引きます。
(前略)
本紙が『国民の力』ユ・ヨンウォン議員室の依頼で入手した資料によると、オンヌリ号は02月26日、西海の暫定措置水域(PMZ)に無断で設置された中国の大型鉄製構造物付近の海域を調査していた。PMZでは操業以外の資源開発など他の活動や施設の設置は認められていない。
中国は当時、オンヌリ号が構造物の近くに接近すると、ゴムボート3隻と中国海警の艦艇2隻を動員し、オンヌリ号の航行を組織的に妨害し、ゴムボートに乗った者たちは凶器を持って威嚇まで行ったと調査されている。
当時、韓国側の海警はオンヌリ号が威嚇を受けた際、警備艦艇1隻のみを現場に投入したとされている。
(後略)
韓国政府は「中国には何も言えない」ので、本件もうやむやなママで進行するものと予想されます。なにせ今の大統領の李在明(イ・ジェミョン)さんは「中国にも謝謝、台湾にも謝謝」という人物ですので。
韓国は対中国の安全保障では全く役に立たない存在です。日本人はその点を忘れてはなりません。
(吉田ハンチング@dcp)