中国こそ「借金雪だるま」という話。当局は「今年は安定」と言うが……

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韓国の借金雪だるまという話は飽きるほどして参りましたが、中国にも目を向けてみます。

中国は借金で経済を回しているなんて話がありますが、正鵠を射ています。

『Reuters』などにも報道が出ていますが、2021年01月21日、『中国人民銀行』の易綱総裁は、金融フォーラムで「2020年にマクロレバレッジ比率が上昇したが、2021年は経済が回復するので安定する」という考えを示したとのこと。

マクロレバレッジ比率というのは、政府・企業(非金融)・家計3つのセクターの債務残高の対GDP比率です。ざっくりいえば、その国(政府・企業・家計)の返済しなけれなならない借金総額がGDPの何倍なのかを表しています。

GDPは「国内総生産」ですから、その国が1年間フルに働いて稼げるお金の何倍なのか(海外で生産した分含みません)を示しているわけです。下世話な上にざっくりした話で恐縮ですが、例えば1.0倍であれば返済しなければならない借金の規模は、1年フルに働いて返せる金額です。

中国は、このマクロレバレッジ比率が2020年に約25%も上昇しています。2019年にはほぼ250%で安定していたのですが、コロナ禍の中、債務が急増し「約280%」に達しています(債務残高対GDP比率)。GDPの2.8倍です。

ちなみに韓国をざっくり計算してみますと、政府・企業・家計の合計が2019年時点で4,916兆ウォン。同年のGDPは「1,919兆ウォン」ですから、マクロレバレッジ比率は「256.2%」。GDPの2.56倍です。

ですので韓国が借金雪だるまと呼ぶなら、当然中国もそうです。

というわけで上記の易総裁の「バランスを取る」発言につながるわけですが……大変に危うい状況だといえるでしょう。

(吉田ハンチング@dcp)

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