韓国で「クリーンエネルギー政策を推進することの弊害」についての興味深いリポートが出ています。日本も他人事ではなく、大いに参考になりますのでご紹介します。
⇒参照・引用元:『Global Forest Watch』公式サイト
大本のデータは、『World Resources Institute』(世界資源研究所)の運営する上掲『Global Forest Watch』から引いたものですが、2017~2020年の4年間に韓国では8万3,554ヘクタールの森林が失われました。
このデータを基に、野党『国民の力』ジョ・ミョンフイ議員は太陽光発電施設を作るために約249万本の木が伐採されたと分析しています。
太陽光発電の他に、韓国では風力発電施設の増設にも注力しています。
仁川沖に世界最大規模の風力発電施設を建設する予定ですが、これも含めて韓国政府の目論見通りに進めば2030年までに12GW規模の洋上風力発電設備が完成します。これに伴い2,800平方キロメートルの海域で漁業が行えなくなると見込まれています。
再生可能エネルギーを利用するにしても環境負荷が少ないわけではありません。EUが「原発」をクリーンエネルギー分野に入れる案を検討し、アメリカ合衆国バイデン政権も同様の動きをしています。
日本の福島インシデントがあった際には、「脱原発だ!」と一気に舵を切っておきながら、自分たちが進めてきた再生可能エネルギーだけでは電力不足になりそうだと分かるとこれです。「いい根性している」といえるのではないでしょうか。
その点、韓国はクリーンエネルギーにまだ原発を入れていません。EUや合衆国の豹変ぶりに比べれば、まだ韓国の方が首尾一貫しているといえるかもしれません。ただ電力不足に見舞われてはいます。
(吉田ハンチング@dcp)