決まってからご紹介しようとしていたら……この時間になっても「決まった」という話が出ませんのでどうも流れた模様です。しかも世にもあほらしい理由で、です。
次期大統領候補同士の討論会となれば、国民の関心の的。ぜひ見たい――そのように思うでしょう。韓国の大統領選挙ならなおさらです。
実は、本日2022年01月31日、18:00~で、政府与党『共に民主党』統一候補の李在明(イ・ジェミョン)さんと、最大野党『国民の力』統一候補の尹錫悦(ユン・ソギョル)さんの、二人だけの討論会が予定されていました。
ところが、これが急きょ中止となりました。
両陣営の条件が折り合わなかったからです。しかも実にくだらない理由です。
韓国メディアでは以下のような経緯と報じられています。
尹さん陣営:「いや自由に討論すべきだ」
李さん陣営:「自由に討論するなら資料の持ち込みは禁止しよう」
尹さん陣営:「いや資料は要るだろう」
李さん陣営:「カンニングしないと討論できないのか」
尹さん陣営:「そういうことじゃないだろう」
世にもあほらしい話だとは思われないでしょうか。
推測するに、李さん陣営がアジェンダを絞りたいのは「自身の疑惑、とりわけ例の大庄洞(テジャンドン)開発に関する疑惑」に触れられたくないため。尹さん陣営としては、疑惑の宝庫である李在明(イ・ジェミョン)さんを追い込むためにアジェンダを絞りたくないわけです。
李さん陣営が資料の持ち込み禁止としたことについて、『国民の力』討論交渉団長のソン・イルジョン議員は以下のように述べています。『中央日報』の記事から以下に引用します。
(前略)
ソン議員は「私たちはこのディスカッションを必ず実現させたかった」とし「今、現在の時間からすれば、物理的にセッティング(準備)するのは難しいようだ」と話した。続いて交渉の核心争点である資料持参を『共に民主党』が反対することについて、「結局、李在明(イ・ジェミョン)候補は大庄洞疑惑の検証を回避するために今回の討論を拒否しようとした」と主張した。
ソン議員は、中央選挙放送討論委員会主管候補者討論会管理規定第9条の「A3用紙規格内の書類・図表・図・その他の参考資料を使用できる」に言及し、「規定上でも使用できるのに、李在明(イ・ジェミョン)候補はどんな名分で阻止するというのか」と問うた。
(後略)
これに対して、李陣営は次のように反論しています。
(前略)
パク首席広報担当者は「『国民の力』は嘘をついてはいけない」とし(中略)続いて「初めから資料なしで討論しようと主張したのは国民の力」とし「私たちが資料なしの討論がいいと答えると、突然メモくらいは持っていこうと言い換え、今度はメモではなく資料を持っていかなければならないと言ったのも国民の力だった」と指摘した。
(後略)※データ引用元は同上
外からは交渉の内幕は分かりませんが、いずれにせよ、この一騎打ち討論会は流れた模様です。
2022年02月03日は、李在明(イ・ジェミョン)さん、尹錫悦(ユン・ソギョル)さん、安哲秀(アン・チョルス)さん、沈相奵(シム・サンジョン)さんの4人による討論会が予定されています。こちらも流れないといいのですが。
(吉田ハンチング@dcp)