なにせ業績が最高の予測でも上がらないのです。
『サムスン電子』の株式は、しばしば韓国の国民株といわれます。
韓国株式市場の時価総額の約2割ほどは『サムスン電子』の株式が占めています(普通株式・優先株合わせて22.07%:2021年11月時点)。
当然、『サムスン電子』の株価はKOSPIにも多大な影響を与えるのです。まず、2022年04月07日現在までの以下のチャートをご覧ください(チャートは『Investing.com』より引用:以下同/日足)。
以前、Money1でも株価が7万ウォンを割ったときに「大丈夫か」という件をご紹介しましたが、2022年04月07日の終値は「6万8,000ウォン」で、また7万ウォン割れです。
さらに気が重いことに、日足で見る限り、本日07日、ローソク足の実体線でこれまでの底値の支持線を割りました。
日足のママで時間軸を引いてみると以下のようになります。
『サムスン電子』の株価は2020年11月30日の水準まで下がりました。
簡単にいえば、2020年11月30日以降に株式を買ってまだホールドしている人はみんな含み損を抱えています。
2022年に入ってからの最高値は日足ローソク足の実体線で「7万9,500ウォン」(2022年01月12日)。本日終値が「6万8,000ウォン」ですので、時価総額「68兆6,550億ウォン」が蒸発したことになります。
問題なのは、『サムスン電子』の2022年第1四半期の業績予測がいいのに、これほど低迷しているという点です。
総売上:77兆ウォン(50.3%増)
営業利益:14兆1,000億ウォン(17.8%増)
※( )内は対前年同期比の増減
売上高は『サムスン電子』史上最高となる予測です。にもかかわらず株価は上がりません。
もちろん株価は将来を織り込んで動くので、株価が低迷しているのは将来的には業績が悪くなると市場が見ていることを示しています。
国民株がこのような状況ですので、当然KOSPIも上昇はしません。韓国の投資家の悲鳴が聞こえるようです。「いったいどうすれば上がるんだ」と。
(吉田ハンチング@dcp)