中国政府が「できもしないこと」を言う。

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2024年08月01日、中国の国家改革発展改革委員会副主任の趙晨新さんが出席し、国務院新聞弁公室が「質の高い発展の促進」について記者会見を行いました。

この「質の高い発展の促進」というのは、最近にわかに習近平さんが言い出したタームです。これまでは質の低い発展だったわけですね。

この記者会見の中で「できもしないこと」を述べましたので、ご紹介します。以下です。

(前略)
一方で、民間投資の積極性を効果的に引き出します。

私たちは、社会資本投資の活力を引き出し、投資実現のメカニズムを促進するための改善を行い、市場主導の効果的な投資の内生的成長メカニズムを形成するよう推進します。

具体的には、民営経済の発展強化を促進する部際連席会議制度を活用し、民間投資を促進する一連の施策を実行し、政府と社会資本の協力による新しいメカニズムを適切に実施し続け、投資環境を絶えず最適化し、民間資本が投資を敢行し、意欲を持ち、能力を持てるようにします。

私たちは、民間資本に優良なプロジェクトを継続的に推進しており、この作業はすでにしばらくの間行われてきました。

また、基盤施設の競争領域を経営主体に公平に開放し、社会資本が設備更新などの投資を強化することを支援し、投資のスペースを広げ続け、民間投資が「選べる」ようにし、「良い投資」ができるようにします。

総じて、現在の投資の安定した成長、構造の最適化、質と効果の向上という良好な態勢を維持し続け、効果的な投資の重要な役割を発揮させ、高品質な発展を推進します。

⇒参照・引用元:『中国 国家改革発展委員会』公式サイト「国家发展改革委负责同志出席国新办“推动高质量发展”系列主题新闻发布会」

民間投資を活用し、インフラ部門における経営について公平に開放し……と述べています。

中国経済の発展が停滞しているので、国家改革発展委員会は、現在「民営経済促進法」を策定しており、市場参入や公正な法執行などで経営者が直面する困難を解決したいとしているのです。

国務院のTopである李強首相も、新興産業の育成と拡大を強調しました。

今さら何言ってんだ――という話です。

中国企業にはまるで「政治将校」のような中国共産党員が送り込まれるのが常であり、それぞれの企業は中国共産党の統制下にあるというのが実態です。企業は中国共産党の金づるで、中国共産党は企業独自の発展など望みませんし、させません。

挑戦した『アリババ』がいい例です。馬雲(ジャック・マー)さんは経営から蹴り出され(自ら下りるというていにはなりましたが)、IT産業は進展を阻まれました。

中国の経済発展というのは、中国共産党が企業をコントロールし、国営企業を増加させること、補助金・ダンピングによる競争力を持つこと、過剰生産性を外国に輸出することで行われてきた――というのが事実です。

そうでなければ、中国、中国企業というのは回らないのです。

さらに、そうでなければ、『WTO』(World Trade Organizationの略:世界貿易機関)に加盟しているくせに、国営企業ばかりが増えているという実態を説明できません。

これを今になって「民営企業を推進する」などといっても、そんなことできるわけないだろう――です。民間資本の発展を促すことは、中国共産党の統治を揺るがすことにつながるからです。

こんなウソを言っても、外国企業がだまされて中国に資金を投じるでしょうか。

(吉田ハンチング@dcp)

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