株式の売買タイミングとは難しいもので初心者にはなかなかつかめません。「買う」「売る」どちらを行うにしても、「ここで買っても上がるだろうか」「売った後でそれ以上に上がるのでは?」などと疑心暗鬼に陥るもの。あなたの判断を補強するために各種の指標(INDEX)があります。今回は「RSI」という指標を紹介します。
各INDEXは、それぞれ「市場の動きのどこに注目するか」が異なっています。例えば「乖離(かいり)率」であれば「移動平均からのズレぐあい」に注目したINDEXですし、「PER」は「1株当たりの当期純利益」に注目したINDEXですね。
ここで紹介する「RSI」は、Relative Strength Indexの略で「相対力指数」と訳されますが、「株価の上昇幅・下落幅」に注目したINDEXです。
RSI(パーセント) = 期間内の値上がり幅の合計 / (期間内の値上がり幅の合計 + 期間内の値下がり幅の合計) ×100
で計算します。
式から分かるとおり、その期間内の「株価の上昇・下降の合計額」中、「株価が上昇した額」がどくらいの割合を占めるかを計算してるわけで、つまりその期間内の「売り・買いの取り引き」の中で、「価格が上がる = 買い」がどのくらいの割合で行われたか? を求めるのです。
詰まるところ、RSIは期間内の取り引きで「買い」がどのくらいの割合を占めたのか、を示します。また「期間」は「14日間」で使うことが多いのですが、短期に株式を売買する場合「5日間のRSI」を用いることもあります。
さてRSIの見方です。
買いが多い場合には「価格が上がる」わけですから、株価は上がり、つまり「買われすぎ = 株価は高い」ことになります。
売りが多い場合には「価格が下がる」わけですから、株価は下がり、つまり「売られすぎ = 株価は低い」ことになります。
値上がり日が多く買いの値幅が大きいと(分子が大きくなるので)RSIは100(%)に近づき、値下がり日が多く売りの値幅が大きいと(分母が大きくなるので)RSIは0(%)に近づきます。実際のチャートで見ると、株価と共に下のようにRSIは変動しています(Gunosy:6047/株マップ.comより引用)。
RSIの数値によって次のように見ると良い、とされます。
●RSIが80%以上
買いの勢いが強い ⇒ 「買われすぎ」と判断
上昇のピークが近い ⇒ 「売り」のタイミング
●RSIが20%以下
売りの勢力が強い ⇒ 売られすぎ
下降のピークが近い ⇒ 「買い」のタイミング
RSIも分かりやすいINDEXですが、やはりこれだけに頼って売り・買いを判断するのはいけません。上げ・下げのトレンドが続く場合には、利益を得るタイミングを逃す場合もあります。他の指標と組み合わせて判断するのが良いでしょう。
(高橋モータース@dcp)