韓国では、2021年09月24日までに38カ所の暗号資産取引所が閉鎖されると見られています。
2021年09月25日以降、韓国内で営業できる暗号資産取引所は当局に認可されたところだけになります。
09月24日までに申請書を出して認可されなければなりませんが、4大取引所といわれる『Upbit(アップビット』『Bithum(ビットサム)』『Coinone(コインワン)』『Korbit(コービット)』はすでに申告済み。
この4つでは、銀行の用意する実名口座との紐付けが行えるため、09月25日以降もウォン建ての取引が可能と見られます。
紐付けが行えず、政府の示す「ISMS認証」という条件だけはクリアしたという24の取引所ではコインの取引だけは行えるでしょう。
しかし、韓国政府が2021年09月14日に公表した「09月10日時点での取引所の申請状況」よれば、ISMS認証すら受けていない取引所は38カ所に上ります。
この38カ所の取引所は24日を最後に閉鎖されると見られます。トレーダーは早くコインを実際のお金に換えるなど、資産の防衛をする必要があるのですが、事はそう簡単ではありません。
独自発行のコインの消えるしかない
実は韓国では独自発行されたコイン(俗にキムチコインなどと呼ばれます)の種類も多く、取引所が自身でコインを発行し、上場したりしています。
しかし、その取引所がなくなれば独自コインも取引できなくなり、消滅を余儀なくされます。当然そのようなコインに資金を投入していた人の資産は無価値になってしまいます。
韓国メディア『毎日経済』が本件を報じていますが、以下に記事の一部を引用します。
(前略)
コインの「玉石選別」にも速度がつくものと予想される。取引所が閉鎖されると上場された「キムチコイン」数十個が事実上、無価値になるからである。
キムチコインとはウォンのみで取り引きされたり、韓国人主導で開発されたコインを意味する。
キム・ヒョンジュン高麗大特任教授は「キムチコインは159個で集計されるが、現在の4大取引所に上場されたキムチコインは99個」とし「残りのキムチコイン60個は、事実上、市場から消え、その規模は3兆ウォン」と指摘した。
(後略)
4大取引所に上場されている韓国独自のコイン99個は、とりあえず大丈夫だとしても、残りの60個は消滅するしかないというわけです。
で、その消滅予定のコインの規模が3兆ウォン(約2,790億円)もあると見積もっています。
これらのコイン保有者は早く資産を別の形(ウォンや別のコインなど)に換えないといけないわけですが、問題は消滅するだろうコインに値が付くのか?です。
誰も買ってくれず、売りたい人間ばかりだと無価値に向かって一直線です。つまり普通に考えれば、この3兆ウォンの資産は蒸発することが避けられないわけです。
次週末には結果が出ます。ぜひご注目ください。
(吉田ハンチング@dcp)