日本は石油・天然ガスなどの資源を外国からの輸入に頼る国ですが、日本のEEZ(排他的経済水域)には莫大な資源が眠っています。ただ、これをいかにコストに見合った価格で採掘するかが課題で、資源があるのは分かっていても実際にはなかなか進展しません。
しかし、2022年01月17日、『国際石油開発帝石株式会社』(INPEX)が「島根・山口県沖合における試掘調査の実施について(お知らせ)」を出しました。
「島根・山口県沖合において石油及び天然ガス賦存の可能性を探るため試掘調査の実施を予定している」というのです。
『INPEX』は2010 年代初頭から油・ガス田が期待できる島根県から福岡県の沖合海域について調査・作業を実施してきましたが、ついにこれが実るかもしれません。
日本にとってはぜひ成果を出してほしいと期待する事案です。
しかし、斜め上にある国が不気味な蠢動を始めました。『INPEX』がリリースを出したとたん、韓国メディアの報道が出たのです。
日本は試掘位置の座標提供を拒否!
韓国メディア『世界日報』の記事の一部を以下に引用します。
(前略)
『JOGMEC』が公開した試掘位置は、島根県浜田市から約130㎞、山口県萩市から約150㎞離れた地点で、水深は約240mだ。この位置は慶北浦項から約150~160㎞の地点だ。
日本海には韓国と日本がそれぞれ主張するEEZが重なる地域が存在する。現在、日韓間にはEEZ海上境界を画定する協定が締結されていない状況だ。
駐日韓国大使館はこれに伴い、18日の試掘地点が韓国EEZ内に含まれていないかを確認するために、日本の外務省に正確な座標を要求した。
日本政府は続いて18日午後、企業活動と関連した事案であり、具体的な座標を提供できないという立場を伝えたという。
日本政府は、ガス田開発発地点が日韓大陸棚協定上、内側の日本側に該当する海域であり、韓国が主張するEEZに属さない海域という趣旨を説明したと伝えられた。
1974年に署名され、1978年に発効した日韓大陸崩協定は、韓国と日本の九州西側で対馬間の大陸棚境界を画定した協定だ。
(後略)⇒参照・引用元:『世界日報』「【単独】日本政府、日本海ガス田開発「EEZ確認」座標提供拒否」
※「東海」は国際的に認められていない表記ですので「日本海」と訳します。
この試掘ポイントについて、正確な座標を駐日韓国大使館が要求し、日本政府は「教えられない」「試掘ポイントは日本のEEZ内である」と門前払いした、と報じています。
記事内に出てくる「日韓大陸棚協定」は、正確には「日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚の北部の境界画定に関する協定」(北部協定)と「日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚の南部の共同開発に関する協定」(南部協定)に分かれます。
以下に詳細に説明した『JOGMEC』のページから図を引きます。
上掲の『JOGMEC』の図のとおり、日本は韓国のゴネ得によって東シナ海に共同開発区域を設けさせられた過去があります。『第7鉱区』なんて韓国産の映画※が作られたほどです。
日本のEEZ内であるのなら、今回はぜひ毅然とした態度で韓国を突っぱねていただきたいものです。
※『第7鉱区』日韓共同開発海域「第7鉱区」石油ボーリング船が調査を行っていたが、乗組員が次々を襲われる。巨大な深海生物が姿を現して……という映画。
(吉田ハンチング@dcp)