韓国は現在試験飛行中の戦闘機「KF-21 ポラメ」を「純国産」と言ったりしますが、全然そんなことはありません。
そもそもエンジンが造れません(開発できません)。どこが純国産なんだという話なのですが、この「純国産」願望、純国産呼称は今に始まったことではありません。
かつて韓国が半導体製造に乗り出したときには、純国産といいながら「設計以外は全部韓国製です」という注がパンフレットに入っていたことがあります(本当です!:室谷克実先生が著書で書いていらっしゃいます)。
純国産といいながらも「エンジンが造れない」ことについて、韓国メディア『Chosun Biz』に面白い記事が出ていますのでご紹介します。
韓国型戦闘機」と呼ばれるKF-21には多数の国産装備が装備されているが、戦闘機の心臓部と呼ばれるエンジンはまだ国産化されていない。
韓国はまだ高性能ジェットエンジンの技術開発レベルが低く、アメリカ合衆国からエンジンを輸入しているが、このため輸出のためには合衆国の許可を受けなければならないという制約がある。
業界では、航空エンジン分野の育成に国家レベルの積極的な投資が必要だという指摘が出ている。
(中略)
しかし、戦闘機エンジンだけはまだ国内技術で開発できていない。
KF-21には合衆国『ゼネラル・エレクトリック』(GE)のF414-400kエンジン2基が搭載される。
『ハンファエアロスペース』が『GE』と提携してライセンス方式で生産するが、設計に関する源泉技術は『GE』にあり、『ハンファ・エアロスペース』は、組み立てと生産を行う形だ。
『KAI』のFA-50軽戦闘機も『GE』社のF404-102エンジンを搭載している。
『ハンファエアロスペース』はKF-21エンジン部品の国産化に取り組んでいるが、まだ国産化レベルは40%程度に留まっている。
エンジンの核心技術が全て『GE』にあり、使用される素材や詳細な開発情報を把握することが難しいため、国産化率を高めることに限界がある状況だ。
合衆国から技術移転を受けることもほぼ不可能だ。
航空機エンジン市場は合衆国の『GE』と『プラット&ホイットニー』(P&W)、イギリスの『ロールスロイス』など3社が独占している。
これらの国は海外からの技術移転を阻止し、市場支配力を維持している。
防衛産業界の関係者は「航空機に使用されるガスタービンエンジンはミサイル推進駆動系とほぼ似ており、国際条約上、取引や拡散が難しく、また関連技術を保有している国も厳格に技術流出を統制している」とし、「『ハンファエアロスペース』が関連技術を『GE』から移転させるのは難しいだろう」と話した。
このため、今後KF-21の開発が完了した後、エンジンのために第3国への輸出に支障を来す可能性があるという見方も出ている。
業界関係者は「合衆国がKF-21の輸出を許可することができるが、韓国が武器を輸出する際に合衆国の許可を受けなければならないことと、許可を受ける必要がないことは、自主国防という面で全く異なる状況だ」と評価した。
(後略)
⇒参照・引用元:『Chosun Biz』「エンジンの壁破れない韓国型戦闘機 「輸出に足かせ」指摘も。エンジン部品の国産化度40%水準」
KF-21に採用されたエンジンの国産化レベルを「40%程度に留まっている」と書いていますが、これも自己申告で40%なのであって、本当にそこまで高いのかは疑問です。
記事にもあるとおり「『ハンファ・エアロスペース』は、組み立てと生産を行う」企業でしかないからです。
また、じゃあ自力で開発するのかといえば「合衆国から技術移転を受けることもほぼ不可能だ」と移転してもらうのが前提で大笑いですし、「関連技術を『GE』から移転させるのは難しいだろう」などと上から目線で書いているに至っては呆れるしかありません。
麻生太郎閣下の「なぜ貸す側が頭を下げにゃならんのか」に通じる噴飯物の書きようです。このような国に誰が技術移転をしてやるというのでしょうか。
その上、このままではKF-21を輸出するときには「合衆国の許可がいる」のでこれが足かせだ、などと書いています。自分の技術でないのだから当然でしょう(輸出できる(買ってくれる国がある)のが自明としている点もスゴい)。
韓国という国は、ゼロから自分で造る覚悟はなく、技術移転でパリパリ造って、他所様の技術なのに「純国産」と言い募り、揚げ句の果てに「契約して技術を使わせてもらっている」のを不満だというのです。
つける薬はありません。日本はイギリスと共同で造る次期戦闘機が盗作されないように十分注意すべきです。
(吉田ハンチング@dcp)