ドイツで行われた「ミュンヘン安全保障会議(MSC)」2023年02月18日、19:10~19:45(現地時間)、日本と韓国の外相会談が開催されました。
今回の外相会談は、先にご紹介した2時間半も話し合った次官級会談からの続きで、ここで「いわゆる徴用工」問題についての解決策が合意されるのではないか――と期待されていました。
……以下が韓国の外交部が出したプレスリリースです。
□パク・ジン外交部長官は、ミュンヘン安保会への出席を契機に林芳正日本外務大臣と02月18日(土)19:10-19:45(現地時間)日韓外交長官会談を行った。
今回の会談は、昨年5月以降、林外務大臣と5回目の日韓外交長官会談だ。
□両長官は今日(02.18)北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射を強く糾弾し、これは国連安保理決議の明らかな違反であり、朝鮮半島と域内緊張を高める深刻な挑発であることを指摘した。
ㅇ両長官は、北朝鮮の挑発は、日米韓安保協力強化を含む国際社会の強力で団結した対応に直面することを強調し、日韓・日米間の緊密なコミュニケーションと共助を持続強化していくことにした。
ㅇ両長官は、多様な地域・グローバル懸案対応において民主主義と市場経済など普遍的価値を共有する日韓両国間の共助を持続強化していく必要性について意見を合わせた。
□両大臣は、強制徴用問題(原文ママ:引用者注)を含む日韓間の主要懸案事項と相互関心事についてこれまでに構築してきた信頼に基づいて真剣で深い意見を交換した。
ㅇ両長官は、首脳間の合意により、早急な懸案解決および関係改善のために、外交当局間の各級で緊密な協議が続いていることを評価した。
□両長官は、今後も相互信頼関係を基盤に日韓間での諸般の懸案解決および両国関係発展のため、外交当局間の各級で緊密にコミュニケーションしていくことにした。
ペースト:会談の写真。終わり。
⇒参照・引用元:『韓国 外交部』公式サイト「日韓外交長官会談(02.18)結果」
北朝鮮がまたミサイルを撃ったので、それについては日韓・日米韓の協力についての確認を行った上で、「いわゆる徴用工」問題について話し合った――としていますが、結局、各級で話し合いが続いていることを評価し、これからも話し合いを続ける――といつもの結語で終わっています。
日本の外務省からは「日韓外相会談について」のプレスリリースはまだ出ていません(2023年02月19日11:29現在)※。
※「北朝鮮に関する日米韓電話協議」(02月18日付)のプレスリリースは出ています。
韓国のプレスリリースが上掲のような内容ですので、似たりよったりの内容になることが予想されます。
結局、韓国側が「代位弁済プラン」で正面突破を図り、また日本政府もなんとかこれで決着させようとしているようなのですが、「謝罪と賠償(および賠償したと見えること)はしないよ」という日本政府・企業が突っぱねられるかが合意できない、と見られます。
もし「謝罪と賠償はしないよ」という原則が守れないのであれば、日本政府は妥協すべきではありません。
またぞろ「日本政府は韓国に呼応しろ」「日本政府は誠意を見せろ」などと韓国メディア、また一部の日本メディアが騒ぎ出すでしょうが、全部無視すべきです。
日本政府に求められているのは、「1965年の日韓請求権協定によって、朝鮮半島に対する債務は全て履行した」という原則を貫くことです。韓国を甘やかしてはいけません。
突っぱねるべきは突っぱねる。韓国が日本に害をなしたら制裁を加える。これができてこそ「最良の日韓関係」というべきです。ですので、現在「日韓関係は最悪」ではありません。最良に近づいている、というべきです
(吉田ハンチング@dcp)