↑スワップラインと「FIMA」の延長を公表した『FRB』のプレスリリース。
アメリカ合衆国FRB(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)が韓国はじめ9カ国との「スワップライン」の延長を発表しました。
これは2020年03月19日に締結された「ドル流動性スワップ」の再延長です。もともとは6カ月契約だったものが2021年03月までに延長され、今回の発表でさらに2021年09月30日までに契約期間が伸びました。
このドル流動性スワップを利用できるのは以下の9カ国の中央銀行です。
・ブラジル中央銀行:600億ドル
・韓国銀行:600億ドル
・メキシコ銀行:600億ドル
・シンガポール金融管理局:600億ドル
・スウェーデン国立銀行:600億ドル
・デンマーク国立銀行:300億ドル
・ノルウェー銀行:300億ドル
・ニュージーランド準備銀行:300億ドル
※金額は利用限度額
同時に「あなたの持っている米国債でドルを貸しましょう」という「FIMA Repo Facility 」も延長されました。
何度もご紹介していますが、韓国は2020年03月にドルの流動性が枯渇したため、限度額600億ドルに対して約200億ドルを04、05月にかけて利用しました。仮にまたドルがなくなりそうという状況になったら、韓国は一も二もなくこれを利用するでしょう。
『中央日報』は例によって日韓通貨スワップにご執心
さっそく韓国メディアでは「通貨スワップ」(一応韓国の表記に合わせ「 」でくくります)の延長ということで記事になっています。
中でも『中央日報(日本語版)』は(例によって)「日韓通貨スワップ」に言及する記事を出しています。記事のタイトルからして「韓米通貨スワップ6カ月延長したが…韓日通貨スワップは再開もできず」です。
結びの段落で(よせばいいのに)日韓通貨スワップに以下のように言及しています。
一方、韓国と日本は2001年に初めて通貨スワップ契約を締結し、2011年には700億ドルまで規模を拡大したが、2012年8月に李明博(イ・ミョンバク)元大統領が独島(ドクト、日本名・竹島)を訪問したことで韓日関係が悪化し、2015年2月に完全に終了した。
2016年末に韓日間で関連の協議があったが、2017年1月に釜山(プサン)日本領事館前に慰安婦少女像が設置されたことを受け、日本側が一方的に交渉を中断した。
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による
日本になんの益もない契約など破棄して当然ですが、韓国は「日本側が一方的に交渉を中断した」と被害者意識を持っているのです。
※韓国メディアは「通貨スワップ」、時に「通貨スワップ協定」と呼称しますが、紛らわしいのでMoney1ではFRB(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)に従って「スワップライン」「ドル流動性スワップ」と記載します。本稿のタイトルはアンカーが韓国の表記に合せて「通貨スワップ」としています。
(柏ケミカル@dcp)