2021年03月09日、『韓国銀行』から2021年01月の「国際収支統計」のデータが出ました。
経常収支のデータは以下のようになっています。
サービス収支:-6億630万ドル
第1次所得収支:23億5,500万ドル
第2次所得収支:-4億2,250万ドル
経常収支:70億6,000万ドル
(経常収支は上記4つの合計です)
例えば韓国メディア『毎日経済』では「『輸出よくやった』01月の経常収支、70億6,000万ドルで9カ月目も黒字」というタイトルの記事になっています。
主旨としては「2020年04月に赤字転落したが、2020年05~2021年01月9カ月連続黒字」ということを述べています。
もう何度でも言いますが、アメリカ合衆国と違って韓国は経常収支が黒字でないと成立しない国ですから黒字で当然。そうでないと本当にドボンです。
貿易での「もうけ」が低調なのが問題です
また同記事では、前年同月比で+64億8,000万ドルとしていますが、要するに2020年01月は経常収支が「5億8,370万ドル」しかなかったのです。つまり赤字スレスレで、実際にその3カ月後、04月に赤字転落しました。
「64億8,000万ドル増えたじゃないだろ」なのです。
前年同期比で「よくやった」ことにしていますが、比べる2020年01月が低調すぎて比較自体にあまり意味があるとはいえません。
それよりも2021年01月以下のように貿易収支でのもうけが非常に小さいことに注目です。
輸出:466億6,210万ドル
輸入:409億2,830万ドル
貿易収支(輸出 – 輸入):57億3,380万ドル
この貿易収支57億3,380万ドルがどれくらい少ないかというと、以下をご覧ください。
上掲は2020年01月~2021年01月の月次の貿易収支の推移ですが、一番右端が今回の2021年01月の「57.3億ドル」です。いかに貿易のもうけが低調かがお分かりいただけるでしょう。
例えば前月、すなわち2020年12月は貿易収支は「104億9,580万ドル」ありました。前月に比べて貿易収支のもうけが45.4%減りました。
韓国メディアが比較している2020年01月はグラフの左端の「20.7億ドル」です。こんなところと比較して激増といってもお話にならないこともお分かりいただけるでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)