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【残酷な04月】韓国の経常収支が赤転した理由とは

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2021年04月の貿易収支(輸出 – 輸入)が「3.9億ドル」しかないのであれば、経常収支が赤字に転落するぞ、という話の補足です。

2020年04月、コロナ禍の中、韓国の経常収支は「-32億9,750万ドル」という結果になり、赤字に転落しました。

この赤字転落は韓国に衝撃を与え、メディアでも大々的に報じられました。韓国の経常収支が赤字に転落したのは2012年04月以来のことだったからです。

では、2020年04月の経常収支が赤字に転落したのはなぜでしょうか?

このときの経常収支を4つの要素に分解すると以下のようになるのです。

①貿易収支:7億ドル
②サービス収支:-15億ドル
③第1次所得収支:-23億ドル
④第2次所得収支:-2億ドル
経常収支(①~④の合計):-33億ドル

上掲のうち、②のサービス収支と④の第2次所得収支は、いつもどおりの赤字ですので問題ではありません。

経常収支を赤字に至らしめたのは、

①貿易収支がわずか「7億ドル」しかなかったこと
③第1次所得収支が「-23億ドル」と大きな赤字に転じたこと

です。

2020年の月次平均で貿易収支は「68.3億ドル」ですから、この月の「7億ドル」がいかに少ないかがお分かりいただけるでしょう。

普通なら「68.3億ドルのもうけ」なのに、「7億ドルのもうけ」しかなかったのです。

また、第1次所得収支は、2020年の月次平均は「10.0億ドル」のプラスです。それが下に33億ドルも下がって、「-23億ドル」と赤字に転落しました。

この原因は、何度もご紹介しているとおり、04月に海外への巨額の配当支払いが発生するからです。

①貿易収支、③第1次所得収支の結果によって、2020年04月に韓国の経常収支は2012年04月以来の赤字となりました。

翻って2021年の現在。

産業通商資源部の公表によれば、①貿易収支が2020年04月より少ない「3.9億ドル」とのこと。また、毎年のことで04月に配当支払いが集中することは変わっていません。さらに、②サービス収支が劇的に大幅黒字になった!といったことは恐らくないでしょう

ですから、本当に貿易収支が「3.9億ドル」しかないのであれば、経常収支は赤転する可能性が高いといえるのです。結果は約1カ月後に分かります。

ただし、先にご紹介したとおり2021年02月は75カ月ぶりにサービス収支は黒字になりました。

韓国のサービス収支が黒転する椿事!なんと75カ月ぶり
2021年04月07日に『韓国銀行』は02月末時点での「国際収支統計」を公表しました。このデータの中から韓国にとって最も大事な「貿易収支」についてご紹介しましたが、実は02月には非常に珍しいことが起こっていました。何度かご紹介していますとお...

(吉田ハンチング@dcp)

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(吉田ハンチング@dcp)

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