中国外交部の報道官がまた茶番をやりました。あのコケシみたいな穏やかで品のある面立ちの毛寧報道官も「やっぱり中国共産党の屁理屈をこねるんだなあ」という一幕でした。
2023年05月30日に行われた定例記者ブリーフィングから一部を引用します。
『Bloomberg』記者:
台湾の頼清徳副総統は、最も一緒に食事をしたい相手は中国の指導者であると述べました。 もし機会があれば、中国の指導者に「気楽に、そんなにプレッシャーをかけないで」「国民の幸福が最も重要で、平和はみんなのためになる」とアドバイスしたいそうです。 これについてはどのようにお考えですか?毛寧:
台湾は中国の一部であり、「副総統」などというものは存在しません。 また、これは外交問題ではないので、私はコメントしません。『民進党』当局が本当に台湾海峡の平和と安定を考えているならば、重要なのは「一つの中国」原則を堅持することです。
中国外交部の報道官は、台湾を呼称するときには「島」ですし、「蔡英文総統」と記者が言ったときは、必ず「そんな人はいません」と訂正します。趙立堅報道官も汪文斌報道官も同じでした。
今回は副総統でしたが、毛寧さんもやっぱり「そんな人はいません」としました。その上で「私はコメントしません」なのは傑作です。
今回、『Bloomberg』の記者が頼清徳副総統の言葉をどう思いますか?と聞いたのは、一種のいやがらせ、あるいは揶揄だったかもしれません。
なにせ頼清徳副総統の言葉が「気楽に、そんなにプレッシャーをかけないで」「国民の幸福が最も重要で、平和はみんなのためになるとアドバイスしたい」ですから。
言葉はふざけたように聞こえるかもしれませんが、この頼清徳さんは重要人物です。蔡英文さんの次に台湾『民進党』を背負っていかざるを得ない人物だからです。2024年01月には次期総統選挙があるのですが、『民進党』は劣勢。
台湾が親中政権なってしまうかどうかはこの一戦にかかっています。
(吉田ハンチング@dcp)