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中国重慶「鍋を鉄にして売るチーム」が稼働!

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中国の重慶政府が制作した傑作な文書が『微博』(Weibo)に投稿されました。

重慶市璧山区人民政府弁公室
重慶市璧山区における「硬鍋売鉄」作業専班の設立に関する通知

各町村人民政府、街道事務所、区政府各作業部門、および関係機関:

重慶市委員会および市政府の要求に従い、「硬鍋売鉄」に関する作業専班を設立し、責任を明確にし、分担し、作業を展開するため、関連事項について以下の通り通知します。

専従班の構成
組長: 田中(区委常務副区長)
副組長: 侯栄梅(区財政局局長)
(後略)

元データはすでに削除されていますがネット上に拡散されており現在でも見ることができます。

まずタイトルが面白いのです。

「硬鍋売鉄(簡体字の原文は砸锅卖铁)」作業の専従班を作る――と書いています。

この「硬鍋売鉄」は「鍋をつぶし鉄を売る」といった表現で、中国語の慣用句。鍋を鉄にするとご飯が食べられないわけですが――それでもいい――という表現で、「何がなんでも」とか「全ての財産を投げ出す」といった意味になります。

つまり、重慶市の指示に従って「何がなんでもやる班」を作って事に当たるぞ――という話なわけです。

何をやるかというと、国有資産の活用(資産や資金の再運用)に関する業務を展開して、どうしようもなくなった地方財政をなんとかしよう、少しでもよくしよう――というわけです。

根拠があります。

重慶市沙坪坝区は2023年に出した財政業務報告の中で、「硬鍋売鉄」と「壮士断腕」の資産処分の特別行動を展開し、国有の不動産資産、株式・債権、土地資源などを効果的に活性化させた――と述べています。

「壮士は毒蛇に腕を噛まれたら、毒が全身に回らないよう腕を切り落とす」という表現で「即断即決」という意味です。

この動きはすでに行っているのです。

――というのは、重慶市財政部のデータによると、

2024年上半期
一般公共予算収入:+12.2%
税収入:+2.8%
非税収入:31.2%

となっているのです。ご注目いただきたいのは、もちろん非税収入の異常な伸び率です。

非税収入は主に資産処分によって押し上げられています(先にご紹介したとおり罰金をやたら科したりという努力も行っています)。不動産、土地、大型機器などの事業性国有資産を活用してビンボな財政を救おうとしているのです。

実は、他の省でも同様に「硬鍋売鉄」という表現が使われています。

甘粛省定西市が08月に報告書で、債務リスクの防止・管理について触れ、融資平台に「硬鍋売鉄」(の精神)で資産資源を現金化し、全力で債務元本を圧縮するように促しています。

青海省デリンハ市の国有資産監督管理委員会は2023年に「デリンハ市硬鍋売鉄化債実施方案」とし、市内の8つの国有企業が所有する売却可能な有効資産を整理し、1億1,269万元の価値を持つ6つの資産を売却する計画を立てています。

――結局のところ、資産を整理しないと財政が回らなくなっているのです。

(吉田ハンチング@dcp)

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