韓国経済は半導体の一本足打法になってしまい、袋小路感がますます強まっています。
安全保障の面ではアメリカ合衆国との間で隙間風がビュービュー吹いており、自由民主主義国陣営から遠ざかる方向に動いているので、いよいよ「この先どうするつもりなんだ」です。
2026年06月01日、『INSS』(Institute for National Security Strategyの略:国家安保戦略研究院) が興味深いリポートを出しました。この『INSS』は、韓国の外交・安保・北朝鮮・統一・経済安保などを扱う国策系シンクタンクです。
リポートは「미·중 전략경쟁 시대 한국의 對중국 외교와 전략 공간 확장(米中戦略競争時代における韓国の対中国外交と戦略空間の拡大)」というタイトルで、米中の対立が進化する中で韓国はどのように対処すべきなのか――を提言しています。
摘要の部分だけ日本語化すると以下のようになります。
本報告書は、戦略空間の概念を規定した上で、韓国が直面している戦略環境および対中国外交において直面する戦略空間の構造的制約を分析し、戦略空間拡大の方策を提示している。
「戦略空間」とは、特定の国家が国際体制の構造的制約の中にあっても、自国の外交・安全保障・経済政策を選択し調整することのできる自律性と選択可能性の範囲を意味する。
また、「戦略空間の拡大」とは、そのような選択が実際に可能となる外交的・構造的な余地と範囲を広げることを意味する。
米中戦略競争の深化、グローバル・サプライチェーンの再編、陣営化と多極化の同時進行は、韓国の外交・安全保障戦略環境を根本的に変化させており、それに伴い韓国が確保できる戦略空間の性格と範囲もまた大きく変化している。
一方、韓国の対中国関係は、協力と競争、相互依存と戦略的緊張が複合的に絡み合った多層的構造を有している。
中国は韓国最大の貿易相手国であり、かつ中核的な経済パートナーであるが、同時に安全保障および規範の側面では構造的な対立の可能性を内包した相手でもある。
このような二重性は、韓国の対外戦略において継続的なジレンマを引き起こしており、戦略空間を制約する核心的要因として作用している。
韓国の対中国戦略空間の拡大は、特定の政策一つによって達成できる短期的課題ではなく、外交・経済・安全保障・技術全般を網羅する構造的対応を通じて、段階的に実現されなければならない。
韓国の対中国外交における戦略空間拡大の核心は、依存を減らしながらも関係を断絶せず、競争と協力を並行させる中で選択の幅を広げることにある。
韓国の対中国戦略空間の拡大は、単なる外交的選択の問題ではなく、国家の力量と政策実行能力が結び付いた総合的課題である。
そのためには、段階別ロードマップに基づく体系的なアプローチ、政府内の統合的ガバナンスの構築、官民協力の強化、そして精緻な戦略コミュニケーションが不可欠である。
このリポートでは「韓国の生存のための五つの出口」を提言。大国(クジラ)の間でエビがどのように生き残るのかについて、覇権競争の中で従属国ではなく「選択を設計する主体になれ」といっています。
この「主体になれ」がちょっと面白いのですが、5つの出口とやらをまとめると以下になります。
「5番目」が噴飯物なのでご注目ください。
1.外交の多角化
日本、ASEAN、インド、中東、EU、グローバルサウスなど多様な国々とのネットワークを拡大し、米中二国への偏重による負担を分散させなければならない。2.サプライチェーンの多元化
特定部品や重要鉱物を中国だけに依存する構造を打破しなければならない。台湾は対中投資比率を、かつての84%から最近では3%台まで大幅に低下させ、脱中国と市場多角化に成功した。企業による「チャイナ・プラス・ワン」戦略を国家が制度的に支援すべきである。3.技術主権の確保
人工知能(AI)や次世代バッテリーなど先端技術分野で圧倒的な競争力を育成すれば、中国も韓国を軽々しく扱えなくなり、それを外交カードとして活用できる。4.米韓同盟の均衡的管理
安全保障は米韓同盟を軸として確実に維持しつつ、気候変動や保健分野では中国とも協力するという「分野別の分離対応」が必要である。5.日韓関係というレバレッジの活用
隣国である日本との安全保障・経済協力を強化し、それを対中外交において韓国の交渉価値を高める梃子として活用しなければならない。
「できない」ことばかり言っていますので、こんな提言は参考になりません。
特に「技術主権の確保」などというのは、Money1でもご紹介してきたとおり、韓国の産業通商資源部が連呼してきた「超格差技術の確保」と同じで、そんなものが韓国にあれば、こんな袋小路には陥っていません。
だからこそ日本は「韓国による技術のパクリ・剽窃」に一層注意すべきなのです。
「安全保障は米韓同盟を軸として確実に維持しつつ……」などというのも大笑いで、それを「確実に維持されない方向」に主導しているのは韓国の方です。
中国共産党に対立する覚悟がないのであれば、もはや合衆国との同盟は維持できないというのが理解できないのです。もう何度だっていいますが、韓国は基本的に「同盟関係」というものを理解していないのです。

「日韓関係というレバレッジの活用」に至っては愚かとしか評しようがありません。なぜ日本が韓国の「対中交渉のレバレッジ」になる――などと考えるのでしょうか。甘ったれています。

韓国は左前になっていき、自由民主主義国陣営ではなくなります(すでに始まっています)。日本人は、韓国は相容れない人が住んでいる国だと理解すべきなのです。
(吉田ハンチング@dcp)







